円が1%超下落、一時145円台半ば-石破首相発言と米ADP統計で
(ブルームバーグ): 2日の外国為替市場で円がドルに対して1%を超える下げ。 石破茂首相が追加の利上げをするような環境に現在はないと述べたことで売りに拍車がかかり、米ADP民間雇用者数の発表後に一段安となった。
追加の利上げをするような環境にはない-石破首相
ADP民間雇用者数は市場予想を上回った。日銀の植田和男総裁も石破首相就任後初めて公の場で発言し、政策見通しについてハト派的な見解を示していた。
円は一時1.3%下落し、1ドル=145円49銭と9月27日以来の安値。G10通貨のうち対ドルでの下落率は最も大きい。ブルームバーグ・ドル指数は0.1%上昇。週初から0.7%上昇している。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)の市場戦略グローバル責任者ウィン・シン氏は「ドル円は9月下旬の高値である146円50銭近辺を試しに行き、さらに同月上旬高値の147円20銭近辺を試す方向だ」と予想。「当面は145-150円の新たなレンジ内の動きだろう」と述べた。
また、「今週の動きはこれまで日銀側の材料によるものだった。米国側の材料が相場を主導するようになり、市場が米国の緩和期待を一部巻き戻すと考えれば、ドル高・円安は一段と進むはずだ」との見解も示した。
原題:Yen Slumps as Japan’s PM Says Not in Environment to Hike Rates(抜粋)
Dollar Rises After ADP; Yen Lags as Bank of Japan Downplays Hike、Yen Drops More Than 1% as Japan Rules Out Rate Hike: Inside G-10(抜粋)
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Alice Atkins