ミカン堅調 2割高 出回り減、秀品多く
ミカンの相場が平年比2割高と堅調だ。出荷が始まった普通種は、少雨による小玉傾向と、年末需要期の数量確保に向けた産地の出荷調整で出回りが少ない。糖度が高く、秀品が多いことも、平均単価を押し上げる要因となっている。今後、年末に向けて引き合いが強まるため、「平年よりも高い相場を維持する」(東京の青果卸)見通し。 早生種と普通種を含む露地ミカンの14日の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は、平年(過去5年平均)比18%高の1キロ309円。主産地の愛媛県のJAによると、肥大期の夏と秋の雨が少なかったことで、「前年産に比べるとSや2Sサイズの比率が高く、箱数が少ない」という。 早生種までは酸度が低いことによる傷みの発生を懸念して計画よりも出荷が早まっていた。普通種からは「年末の需要期に数量を確保するため、産地が計画通りの出荷ペースに戻したため、出荷量が少ない」(同卸)という。