獣医が「99.9%無理」とさじを投げた瀕死の子猫 諦めなかった小児科医の思い通じた「奇跡の猫」
「黒が多い猫は割と賢いことが多いですね」
林医院は4棟続きの堺の豪邸です。そこに50匹以上の保護猫が住んでいます。4棟は複雑な構造で、中で行き来できる構造になっています。林先生に、たくさんある猫の部屋を案内してもらいました。 最後に案内された4棟目の奥の部屋を見ていたら、向こうからハチワレの猫がやってきて、足元にすり寄る素振りを見せながら、プイッと通り過ぎていきました。あとから詳しく話を聞いた五郎丸が、その猫でした。つまり、来客を知って、わざわざ挨拶に来たということのようでした。
五郎丸はやっぱり賢い猫だと思います。帰り際、林先生に呼ばれると玄関脇の階段を降りて来ました。最初はひょっこりはんのように、こちらをうかがいながら。最後は近づいてきてお見送りしてくれました。長年、猫を見てきた林先生が「黒が多い猫は割と賢いことが多いですね。五郎丸はその典型かもしれない」と言うのを聞いたとき、ハッと思い出しました。
最初に我が家にやってきて、3年前に死んだハチワレのジュテのことです。手足は見事に白い靴下を履いたソックス猫。「ジュテ」は現在飼っている3匹よりも、明らかに賢く、人間を値踏みするようなところさえありました。 林先生は堺の名士としても、豪邸住まいやたくさん猫を飼っていることでも有名で、バラエティ番組に出演したことが何回もあります。ちなみに、4年前には五郎丸も取り上げられています。 次回は50匹以上お世話している保護猫活動について。
峯田 淳