“イギリス史上最大のえん罪” 富士通社長が謝罪
「イギリス史上最大のえん罪」と言われている郵便局をめぐるえん罪事件で、富士通の時田隆仁社長は「郵便局長や家族の人生に壊滅的な影響を与えたことをおわびする」と謝罪しました。 これは、スイスで開かれているダボス会議=世界経済フォーラム年次総会に出席するため現地を訪れていた時田社長がイギリス・BBCのインタビューに答えたもので、「非常に深刻に受け止めている」「郵便局長やその家族の人生に壊滅的な影響を与えたことをおわびする」などとコメントしました。 富士通によりますと、時田社長が公の場で事件についてコメントするのは初めてだということです。 このえん罪事件は、1999年から富士通のイギリスの子会社が納入した会計システムによって会計記録と郵便局の残高が一致しなくなったことから、横領や詐欺などの疑いで郵便局長ら700人あまりが刑事訴追されたものです。 その後、会計システムに欠陥が見つかり現在、有罪判決の破棄などが進んでいます。 また、16日にイギリス議会に出席した富士通の執行役員は被害者への補償について「会社には道義的責任がある」と述べましたが、補償についてどうするのか、いつなのかについて富士通はイギリスで行われている法定調査の結果を待たなければ何もできないとしています。 法定調査には「全面的に協力している」としています。