熱を帯びる衆院選…与野党幹部が続々と鹿児島入り、応援演説で激戦区のてこ入れ図る
投開票が27日に迫る衆院選で、各政党の幹部や党首らが続々と鹿児島入りし、候補者の応援に奔走している。特に激戦が見込まれる1~3区には今後も石破茂首相をはじめ与野党のエース級が投入される予定で、論戦が熱を帯びそうだ。 「経済再生や賃上げ、安全保障など日本は転換期にある。この大事な時期こそ政治の安定が必要だ」。17日、1、2区応援のため鹿児島市で演説した自民党の小渕優子組織運動本部長は訴えた。夫が鹿児島出身で「私にとっても大事な古里」と強調。派閥の裏金事件について謝罪した上で「一人一人が襟を正し、信頼を取り戻せるよう出直したい」と強調した。 裏金批判の逆風もあり、序盤情勢では1~3区の自民公認候補の苦戦ぶりが伝わる。19日には石破首相が鹿児島市内2カ所と薩摩川内市で演説するほか、野田聖子元総務相も駆けつけ、組織戦で追い上げを狙う。 一方、18日に1、3区を走り回ったのは立憲民主党の長妻昭代表代行だ。
旧民主党時代、消えた年金問題で安倍政権を追及し厚生労働相も務めた政策通は「大切な税金や社会保険料の使い方を裏金まみれの自民党に決めさせていいのか」と指摘。「しがらみのない政権なら皆さんの不安を安心に変えられる」と政権交代の必要性を訴えた。21日に泉健太前代表、23日は元首相の野田佳彦代表がてこ入れを図る予定だ。 社民党の福島瑞穂党首は17日、霧島市で演説した。膨らみ続ける防衛費について「軍事予算ばかりがうなぎ上りの天井知らず。教育、介護、保育など生活が圧迫されている」と批判。農業予算減額や農業者戸別所得補償制度の廃止を理由に「与党は農業も大切にしていない」と切り捨てた。 1、2区に候補者を擁立する参政党の神谷宗幣代表は20日に鹿児島市入り。比例九州の上積みを目指すれいわ新選組の山本太郎代表も21日、来鹿する。
南日本新聞 | 鹿児島