ラウールの『赤羽骨子のボディガード』主演は必然だった Snow Manとの重なりも楽しめる作品に
Snow Man「BREAKOUT」、主題歌としての理想的なあり方
『赤羽骨子のボディガード』はバトルシーンを盛り上げるエッジの効いた劇伴も印象的だが、そんな劇中音楽が作り上げてきたムードから自然とエンディングに流れる主題歌「BREAKOUT」へとバトンが引き継がれていくのはタイアップソングとしての理想的な形だ。また〈この手で守り抜く絶対に〉といった歌詞やMVの登場シーンなど、もともと作品とのつながりが感じられた「BREAKOUT」は、映画を観た後に聴き返したりMVを観ることで、作品と地続きにある感覚が増すような楽曲でもある。ラウールは本曲のレコーディングを映画のクランクアップ日に行ったとのことで、作品に対する解像度や主人公を演じた際の勢いが鮮度高くパッケージングされているのだ。公開時から話題を呼んでいるMVも、先の「Behind The Scenes」に映し出された撮影風景や映画を味わってから観てみるとバトルアクションさながらの躍動感をもって楽しむことができるだろう。 シングル『BREAKOUT / 君は僕のもの』は初週106.7万枚を売り上げ、8月6日発表のオリコン週間シングルランキング(8月12日付)で初登場1位を獲得。グループ単独で2作連続、通算2作目の初週ミリオンを記録した。2週目も3.2万枚を売り上げており、しばらく数字をのばしていきそうだ。「BREAKOUT」のMVがそうだったように、『赤羽骨子のボディガード』も一度観ただけでは網羅しきれない情報量の多い作品。劇場でさまざまな角度から繰り返し楽しみたい。
竹上尋子