塩崎恭久・厚労相に聞く(全文3完)あらゆる人を受動喫煙から守りたい
通常国会で法案提出が見送られた受動喫煙対策。厳格に屋内原則禁煙を打ち出す厚生労働省と、一定面積以下の飲食店は禁煙の規制対象外としたい自民党の交渉が決裂したためだ。提出に至らなかったことについて「塩崎恭久厚生労働相が意見を曲げなかったため」などの報道が相次いだ。THE PAGEは塩崎厚労相にインタビューし、受動喫煙対策について譲れない思いを聞いた。
ラグビーワールドカップに間に合うか
──今回、通常国会に法案が提出できなかったが、五輪の1年前にはラグビーワールドカップも開催される。ワールドカップに間に合うのか 実は、オリンピックだと(競技会場が)8都道県なんですね、ワールドカップを含めると15都道府県になるんです。だから7県、ワールドカップだけのところがあるわけです。したがって、全国ご移動されて、いろんなところにきっと観光もされるだろうと思うのですね、同時にね、そういうことを考えてみると、やっぱりワールドカップにも間に合うようにするためにはどうしたらいいのか、ということは当然考えなきゃいけないことだと思いますね。 ──間に合わせるという そういうことで頑張らないといけないと思います。
都議選での議論に期待
──今まさに都知事選の真っ最中(6月28日にインタビュー)だが、受動喫煙防止策を、いろいろな党が前面に出して闘っている。都議選の結果がまだ出ていないが、都議選での議論というのは、国政にどういう影響を与えるか 東京オリンピックというぐらいですから、東京オリンピック、パラリンピックの開催地、東京で今都議選が行われているので、各党いろいろな表現ぶりで受動喫煙対策を標榜されていますけれども、当然そこでの議論が国政に影響することは一定程度やっぱりあるんだろうと思います。一つの世論調査にかわる本当の声にもなるんだろうと思うのです。1票が何を考えて1票を入れたかというのは、それは人によって異なるのでありますが、選挙キャンペーン中の議論の中、争点になっていることなどを考えてみれば、やはり当然何らかの影響はあるんだろうというふうに思いますね。 ──受動喫煙対策について、子どものいる家庭内での喫煙の制限から原則屋内禁煙など様々な政策が打ち出されている。 大いに議論していただきたいと思うのですね、気がつかなかったことにも気がつくように(なる)。私だって、この間で随分学びましたから、それはそれで大事なことだというふうに思うのです。 ──国政では厚生労働省案と調整がつかない自民党だが、都議選では、原則屋内全面禁煙にする条例制定を政策に掲げていることについてはどう思うのか そういう声が党内に広がることは大事なことだと思いますね。