調布に日韓ハーフの韓国料理店 就労困難者の支援の場としても営業
「ソーシャルファーム」を目指す韓国料理店「金家(きんけ)」(調布市布田1、TEL 042-426-9477)が9月24日、調布市調布駅近くにオープンした。(調布経済新聞) 【写真】「金家」の外観 調布で生まれ、韓国人の父と日本人の母の元で育った金山直勲さんが手がける同店。子どもの頃から家庭で食べていたという、金山家に伝わる韓国料理を提供する店を開きたいと、これまでの飲食業コンサルティングの経験などを生かし、初の直営店を開いた。看板メニューは、鶏を丸ごと使い、韓国の餅であるトッポギ、ジャガイモ、ネギなどと一緒に煮込んだ韓国の鍋料理「タッカンマリ」で、漬けるタレの韓国みそ「タテギ」も自家製。食材は主に調布市内の業者から仕入れる。 ランチタイムには、日本料理の中で親しんできたそばを提供。そばは製麺所に依頼してオリジナルの麺を開発し、「せいろそば」(1,000円)や「天ぷらそば」(1,500円)などのほか、牛肉とカツオのダブルだしを使った韓国風スープの「金家のそば」(1,200円)なども用意する。 店舗面積は約19坪で、テーブル席を中心に20席を用意。店舗デザインは、金山さんの同級生で、東京デザイナー学院の非常勤講師も務める「diamond feather(ダイヤモンドフェザー)」(府中市)社長の羽石武生さんに依頼し、「シンプルモダンの都会的な特別な空間」に仕上げた。 単に食事を提供する店ではなく、「就労に課題を抱える人と地域社会との架け橋になる支援の場でもありたい」という思いから、就労困難な人が必要なサポートを受けながら他のスタッフとチームで働く「ソーシャルファーム」として、東京都の認証を申請している。スタッフが働く時間の選択肢を増やすため、今後、韓国の粥(かゆ)を提供する朝営業も始める予定だという。 金山さんは「ソーシャルファームという理念に理解のあるお客さまに温かく見守っていただき、就労困難だったスタッフが自立できるようになればうれしい。多くの方々が笑顔になる特別な場所にできれば」と話す。 営業時間は、11時30分~14時30分、18時~23時。
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