伝説的な強さ! 日本人が輝いた欧州最強チーム10選。中田英寿、香川真司らがもたらした栄光
シャルケ(2010/11シーズン) 監督:フェリックス・マガト、ラルフ・ラングニック ブンデスリーガ成績:14位 DFBポカール成績:優勝 欧州CL成績:ベスト4 日本人選手:内田篤人 2010/11シーズン、シャルケはヴォルフスブルクを初のブンデスリーガ制覇に導いたフェリックス・マガト監督を招聘し、積極的な補強を行った。しかし、ブンデスリーガでは開幕10試合でわずか1勝と最悪のスタート。その後も成績が安定せず、ついに2011年3月にはマガト監督に別れを告げ、ラルフ・ラングニックを新監督に迎えることに。結局ラングニック監督の下でも状況はあまり好転せず、リーグ戦の最終成績は14位と不甲斐ないものとなった。 しかし、ブンデスリーガ以外のコンペティションでは結果を残したため、すべてがガッカリなシーズンだったわけではない。チャンピオンズリーグ(CL)ではバレンシアやインテルを下してクラブ史上初となるベスト4入りを達成。そしてDFBポカールでは、バイエルン・ミュンヘンなどを破って頂点に立った。「多国籍なシャルケはCLのような大舞台では一丸となったが、そうでない時はうまくコミュニケーションが取れず、バラバラだった」と現地メディアは当時のシャルケを評価していた。 シャルケ加入1年目だった内田篤人は、右サイドバックのファーストチョイスに定着。監督がマガトからラングニックに変わっても、それは変わらなかった。その内田はマヌエル・ノイアー、ベネディクト・ヘヴェデス、クリストフ・メッツェルダーというドイツ代表戦士たちと守備を支え、攻撃ではジェフェルソン・ファルファンと良い関係を築いた。ここから内田は、シャルケのアイドルになっていく。
フランクフルト(2021/22シーズン) 監督:オリバー・グラスナー ブンデスリーガ成績:11位 DFBポカール成績:1回戦敗退 EL成績:優勝 日本人選手:長谷部誠、鎌田大地 2021/22シーズンのフランクフルトはブンデスリーガで11位フィニッシュ、DFBポカールでは3部のワルトホフ・マンハイムに0-2と完敗し1回戦敗退と、国内で思ったような結果を残せなかった。しかし、ヨーロッパリーグ(EL)の舞台ではバルセロナやウェストハムを破るなど快進撃を続け、全試合無敗で前身のUEFAカップ時代から実に42年ぶりの優勝を果たすことになった。 そんなフランクフルトでは2人の日本人選手が活躍した。鎌田大地と長谷部誠だ。鎌田は前半戦こそ不調に喘いだが、徐々にパフォーマンスレベルを高め、2シャドーの一角として他クラブの脅威となった。とくにELでの活躍ぶりは目を見張るものがあり、13試合で5得点1アシストをマークしている。クラブが欧州の舞台で「最強」の称号を得たのは、間違いなく鎌田の力が大きかった。 大ベテランの長谷部は絶対的な主力というわけではなかったが、ここぞという場面でさすがの仕事ぶりを発揮。とくにEL決勝、レンジャーズ戦では、0-1という難しい展開の中で途中出場し、デュエル勝率100%を叩き出す(データサイト『Opta』を参照)など、圧巻のパフォーマンスを披露した。長谷部もまた、フランクフルトがEL王者としてその名を残す上で、不可欠なピースだった。