旧統一教会と「接点あり」の議員、90%超が当選 批判は強かったはずなのになぜ?4月の統一地方選を検証して分かった意外な実態 「データで読み解く政治」
栃木県議選で14回目の当選を果たした自民党の板橋一好氏は「逆風だったとは思わない」と旧統一教会問題の影響を否定してみせた。それでも、得票は前回から約2800票少ない7674票。最下位当選となった。次点で落選した候補とは311票差というまさに薄氷の勝利だった。板橋氏は共同通信のアンケートへの回答を拒否したものの、旧統一教会の関連団体代表を務めていたことが取材で判明している。 今回の統一地方選の選挙結果を専門家はどう見ているのか。 日本大の岩井奉信名誉教授(政治学)は「旧統一教会問題は選挙に爆発的な影響は及ぼさなかったものの、自民党が苦戦を強いられた」と指摘する。旧統一教会の高額寄付を巡る問題や、自民党との関係に批判的な一部支持層が離れたと分析し、警鐘を鳴らした。「立民などの支持が広がらず、強い地盤を持つ自民候補らが持ちこたえた。無投票当選の多さに助けられた面もある。岸田政権や自民党が今後、教団に毅然とした対応を取り続けることができなければ、党内の選挙が弱い人ほど影響を受けるのではないか」