「刺された」被害者一転、虚偽通報で男逮捕 2022年の傷害事件、偽計業務妨害容疑で 石川署・沖縄
2022年12月13日に沖縄県うるま市石川白浜の路上で30代の男性が刃物で背中を刺され軽傷を負った傷害事件で、石川署は11日、虚偽の犯罪事実を通報し警察官の職務を妨害したなどとして、偽計業務妨害容疑でこの事件の被害を訴え自ら消防に通報した飲食店経営の男(38)=同市=を逮捕した。「間違いない」と容疑を認めている。 「自分は被害者だ」繰り返す
捜査関係者によると、現場で押収した刃物を県警がDNA鑑定した結果、男を除く第三者のDNA型は検出されなかった。男はこれまで県警の事情聴取に、繰り返し「自分は被害者だ」などと容疑を否認していたが同日、石川署の調べに一転して容疑を認める発言をしたという。 事件は22年12月13日午前5時半ごろ「歩行中に刺された」と男から119番通報があった。男は事情聴取に「1人で歩いていたところ、背後から『おい』と声を掛けられ、腰をナイフのような物で刺された。刺した犯人は逃走した」などと説明していた。県警によると、男の傷は浅く、刃物は衣服に引っ掛かっていたという。 事件を受け、石川署は現場一帯で緊急配備を敷いた後、数週間にわたって警戒を続けた。うるま市内の小・中学校では、集団下校が呼び掛けられ、部活動等が取りやめになった。当時、コロナ禍による自粛がようやく緩和され始め、社会活動が戻りつつあったことなどから、市民生活に影響を与えた事件だった。
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