さすがハリウッド「大人の偏見打ち砕く」凝ったストーリー 印象的な虫歯に苦しむキングコングも…映画「ゴジラxコング 新たなる帝国」
【志らべのユー、次なに見る】 先月から大作の配信が開始されておりますよ。U―NEXTで今年公開されたばかりの映画「ゴジラxコング 新たなる帝国」でございます。 と言っても、大作=ワクワクする、というようなお年頃はもうとっくに過ぎてしまっているので、まあ見てみるか、「キングコング:髑髏島の巨神」も見ていることだし、ってな感じで見始めたんですが、これがやっぱり面白いのよ~。 怪獣と人類が共生する世界で、未確認生物特務機関・モナークは異常なシグナルを察知します。交錯するゴジラの地上世界とコングの地下空洞。ついに一線を越え、ゴジラとコングが激突します。その先には人類が知るよしもなかった未知なる脅威が待ち構えて…。 さすがハリウッドだなと思うのは、ゴジラやキングコングが出てくる映画となると、内容としては大味になりがちなわけです。ある程度経験を積んだ大人となれば、「どでかいゴジラだかキングコングが大暴れしてそれをやっつけるんでしょ?」などと思いがちです。そのお気持ち、わかります。結局、50年前に見たウルトラマンと同じように思ってしまっているのです。でも、ハリウッドのクリエーターたちはそんな判で押したような作品を作るわけがない。実に凝ったストーリーで大人たちの偏見を打ち砕いてくれます。 ストーリーに加えて、印象的なシーンもいくつかあってそれが魅力的です。特に虫歯に苦しむキングコング。それだけではありません。その虫歯を人間が治療してしまう場面はなかなか面白くて、昭和のお母さんなら映画を見終わった後に「ちゃんと歯を磨かないとああなっちゃうんだからちゃんと磨きなさい」と間違いなく言うでしょう。 絵として面白いのは、コロッセオで眠るゴジラ。古代ローマ好きで一昨年ローマに行ったばかりの私としては数々のローマ時代の建造物を何の躊躇もなく壊していくゴジラには「何してくれるんだ!」と思ってしまうんですが、コロッセオで眠られちゃあ可愛さで許しちゃう。 (立川志らべ) ※配信は予告なく終了している場合もあります