他球団が徹底マーク…大山悠輔、佐藤輝明より怖い「阪神の強打者」は
2リーグ制以降、阪神で5人の本塁打王
セ・リーグの本塁打王は岡本和真(巨人)、村上宗隆(ヤクルト)が20年以降タイトルを獲得してしのぎを削っているが、今年は森下が割って入る可能性がある。26日のヤクルト戦(甲子園)は4回二死で、小川泰弘の直球を左中間席へ運ぶリーグトップタイの5号ソロ。チームは敗れたが、10試合連続安打と上昇気流に乗っている。春先は1割台だったが、打率.259まで上がってきた。 阪神で本塁打王を獲得した選手は1950年以降の2リーグ分立以降、藤村富美男、藤本勝巳、田淵幸一、掛布雅之、ランディ・バースの5人のみ。掛布は3度、バースは2度と複数回獲得している。本拠地が広い甲子園で本塁打王を獲得することは至難の業だ。ほかの球場ならスタンドインする打球が、甲子園では外野フライに終わるケースを何度も見てきた。森下が5号アーチを放った試合でも、9回に先頭打者で木澤尚文のカットボールにアジャストし、左翼へ大飛球を放ったがスタンドに届かず左飛に倒れた。狭い球場なら間違いなく本塁打だっただろう。 昨季アーチを打った試合は8勝1敗と大きく勝ち越し。今季も3勝2敗と白星が先行している。勝負強い打撃で「四番待望論」も。昨季38年ぶりの日本一に大きく貢献した大山が四番に座っているため、その座をつかむのは容易ではないが、中大で2学年上の牧秀悟(DeNA)はプロ2年目の22年に開幕から四番に座っている。2年目の選手が四番に座るのは桑田武以来球団史上62年ぶりだったが、重圧を力に変えて打率.291、24本塁打、87打点をマーク。36本の二塁打はリーグトップだった。森下はこの数字にどこまで迫れるか。飛距離でいえば牧をしのぐ素材だけに、30本塁打をクリアできる可能性を十分に秘めている。 写真=BBM
週刊ベースボール