超高速レース再現「ドライバー席の臨場感」に挑む…伝記映画「フェラーリ」マイケル・マン監督
トレードマークのサングラスに、仕立ての良いスーツ。ドライバー扮(ふん)するエンツォはビジネスマンというより、伊達(だて)男だ。「コラテラル」「マイアミ・バイス」などに通底する、マン監督が描く戦う男の美学は本作でも貫かれている。
1991年に原作の評伝が出版された直後から、映画化を模索していた。「正しい形でなければ、今回は制作したくなかった」と時機を慎重に見極めたが、次回作はクライムアクションの大作「ヒート」の続編を予定している。加速し続ける81歳だ。