【密着】離婚後、7歳の娘を連れて渡米 サンフランシスコでおむすびのフードトラックを起業した娘へ届ける母の想い
チャンスを掴むため、7歳の娘とサンフランシスコに移住
恵梨香さんは22歳の時に日本でアメリカ軍兵士と結婚。24才で娘のアキラさんを出産し、1年後に離婚した。アルバイトで生計を立てていたが、学歴やキャリアがない自分が成功するには起業しかないと考えた恵梨香さんは、チャンスを掴もうと無謀にも7歳だったアキラさんとサンフランシスコに移住。母娘2人食べていくために眠る間も惜しんで必死に働いた。そんな頃に経験したのが、フードトラックのアルバイトだった。仕事の楽しさが忘れられず、フードトラックでの起業を決意。夢を支えにとことん節約して貯金し、1年前ようやく開業にこぎつけた。 ある日のフードトラックの出店場所は、ビール工場が経営するバー。夕方からの営業に向け、大学が休みだったアキラさん(18)と親子2人でおむすびを160個仕込んだ。かつて、恵梨香さんの母・富子さんも厳しい家計を支えるため朝から晩まで働いていたそうで、忙しい中でもおむすびを握ってくれた後ろ姿が忘れられないという。いつも母が作っていた海苔をベタっと貼り付けたまん丸のおむすびが、今の恵梨香さんのおむすびの原点となっている。 アメリカでの恵梨香さんを知り、富子さんは「すごい苦労してるのに、それを乗り切っている。私も勇気をもらいました」と感心。そしておむすびについて、「娘は小さいとき少し体が弱かったのでおむすびを作って食べさせていたら、みるみる検査の結果が良くなって。おむすびのおかげだと思って、私はおむすびに感謝しています」と秘話を明かす。
アメリカで夢を叶えて起業した娘へ、母からの届け物は―
7歳の娘と海を渡って10年。アメリカで夢を叶え起業した恵梨香さんへ、母からの届け物はおむすび。娘のために、久々に母が愛情を込めて握ったものだ。懐かしいおむすびをほおばり「おいしい…お母さんの塩の味がする」と思わず涙がこみ上げる恵梨香さん。そして「お母さんは絶対言いませんが、本当は私が遠くにいて寂しいんだろうと思います。なので十勝にも支店を作って、日本とサンフランシスコを行き来するような生活ができれば…お母さんのそばにもいてあげたいなと思います」とさらなる夢を掲げるのだった。 (読売テレビ「グッと!地球便」2024年3月24日放送)
読売テレビ「グッと!地球便」