トークライブに出演する武田豊樹

　西武園競輪場の「ゴールド・ウイング賞(G3)」は23日、最終日を迎えた。場内では武田豊樹(50歳・茨城=88期)のトークライブが行われた。 　開催中の競輪場でのトークショーは初めてという武田豊樹は、登壇前にスタンドで吉田有希のレースを見ていたようで「うーん、残念でしたね。悔しいでしょうね」と力を出し切れず敗れた同県の後輩をおもんぱかった。 「(こういう負け方は精神的に)キツいんですよね。“どうして力を出し切れなかったんだろう”って考えちゃうし。この悔しさを練習にぶつけるしかないんですが」と選手の思いを代弁した。 　その後は武田自身についての質問に。賞金の使い道については「自分は昔から物欲が全然ないし趣味もない。お金はトレーニングやケア、栄養を摂るための食事など、強くなるために使っていましたね」と明かした。 　また食事やお酒については「中学時代から(20代までの)スケートで世界を目指していたころは体脂肪との勝負だったので、食べたいものも全然食べられなかったし(食事制限を)していました。もうさんざん(食事制限を)してきたので、競輪選手になってからは、そこは気にしていないです。お酒も大好きですし」とこちらは意外な？ 答えが返ってきた。 　前日まで茨栃勢で合宿を行っていたようで「若い子たちとハードに練習してきたので、今朝起きたら体がヤバかった。全然回復しないです」と苦笑い。そして「“(練習を)休みたいな”っていう罠が、この年齢になると毎日のように出てくるけど、その罠に引っ掛からないように強い精神力でなんとかしています」と打ち明けた。 　一時代を築き上げた大スターの興味深い話の数々に、集まったファンはじっくりと耳を傾けていた。(netkeirin特派員)