クマから命を守るには 鈴やラジオで安心してはダメ!危険な場所は?山歩きのポイントは?道具の使い方は?専門家にきく熊の対処ノウハウ きょうも青森県八甲田山系で女性が襲われ死亡(山形)
きょう、青森県青森市の八甲田山系で80代の女性がクマに襲われ死亡した。 クマから身を守る術を私たちはどのくらい持っているだろう。 【写真を見る】クマから命を守るには 鈴やラジオで安心してはダメ!危険な場所は?山歩きのポイントは?道具の使い方は?専門家にきく熊の対処ノウハウ きょうも青森県八甲田山系で女性が襲われ死亡(山形) 山形県では、今月20日午前6時半ごろ、県内の有数観光地・蔵王温泉スキー場のゲレンデ付近の登山道で、登山中の男性が藪から出てきたクマに襲われるというショッキングな事故が発生した。 男性は命に別状はなかったものの、頭・顔・肩にケガをした。 この事故について、クマの生態に詳しい岩手大学の山内貴義准教授に話を聞いた。 まず山内准教授は、クマの習性に言及した。 ■野生のクマの習性は ・日中も餌を探して出歩いている ・早朝や夕暮れなど薄暗い時間帯に活動が活発になる 注目は、日中も出歩いているという点だ。よく報道されるのは、早朝や夜間に注意というものだが、その時間帯はもちろん、昼間も安心はできないのだ。 山内准教授は、今回の事故について「クマが人間が近づいてきたことに気が付かず(人間がクマのテリトリーに入ってしまっている)、クマがびっくりして人を襲ってしまった可能性が高い」と指摘している。 初夏になり山に入る機会も増えるシーズン、登山客が命を守るために注意すべきことは? ■鈴やラジオで安心してはダメ! 音が出るものを身につけるのは基本。しかし・・・ 【盲点があった】 ラジオ …圏外では音が出ない。当たり前だが、山は地形により電波が届かない場所があることを把握すべき。 鈴 …歩いていないと鳴らない。 ※沢が近いと鈴やラジオの音はかき消されやすいことも覚えておきたい ■クマ撃退スプレー 持つだけで安心するな! 【いざという時に使えない!は命取り!】 クマ撃退スプレーに関する山内准教授のアドバイスは、事前に練習をするというもの。道具は使えなければ意味がない。肝に銘じよう。 ・山に入る前に、すぐに取り出せる練習をする ・トリガーを外して、すぐに噴射できるようやってみる(噴射はしない) ・出てきたらどう対処するか、シミュレーションしておく ※スプレーは、メーカーによって使用できる距離が違う(説明書で確認)
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