ホテルニューキャッスル(青森・弘前市)跡地、マンションへ 竹内興業(同・五所川原市)が落札
昨年3月末に経営破綻した青森県弘前市のホテルニューキャッスルの土地・建物について、不動産業「竹内興業」(五所川原市、竹内宏人社長)が取得することが19日、分かった。同日、競売の開札が青森地裁弘前支部であり、同社が935万円で落札した。竹内社長は取材に、同社所属の企業グループが来年夏ごろに建物を解体し、マンション用地とする計画を明らかにした。 落札されたのは、土地(約3273平方メートル)と地上10階、地下1階建ての建物(延べ床面積約1万1741平方メートル)。買い受け可能価格(最低価格)が476万1600円で11月5~12日に入札された。入札数は1件だった。 竹内社長は取材に対し「複数のマンション開発事業者が建設に意欲を見せており、接触している」と明かし、「弘前公園に近く岩木山も見える場所。市民にとって良い形で有効活用していく」と語った。 ニューキャッスルは1978年、弘前市農協の系列企業だった弘前キャッスルホテルの経営破綻を受け、設立された。 新型コロナウイルス禍で経営が悪化して2023年3月に破産し、土地・建物の買い手が見つからないまま同年12月に破産管財人が財産放棄、競売手続きに移行した。建物は増築部分を除いて約50年経過し老朽化が進んでいた。