ミュージカル映画「ウィキッド」が北米で大ヒットスタート 一方で「映画館で歌うのはアリかナシか」のマナーが話題に
ミュージカル映画「ウィキッド」が北米で大ヒットスタート 一方で「映画館で歌うのはアリかナシか」のマナーが話題に
ミュージカル映画『ウィキッド ふたりの魔女』が北米で劇場公開され、週末に1億6420万ドル(約253億円)の興行収入を記録する大ヒットとなっている。しかし本作の公開により、米国では映画館でのマナーに関する論争も再燃しているようだ。その論争とは、「映画の上映中、一緒に歌ってもいいのか?」という問題にまつわるものである。 ちなみに、米国最大の映画館チェーンであるAMCは、すでにこの問題についての立場を明確にしている。映画の上映前に「ウィキッド」をテーマにした短いビデオが流れ、「AMCシアターでは沈黙は金なりです。お喋りやテキストメッセージ、歌うことも泣き叫ぶことも、いちゃつくことも、そして悪口を言うことも禁止です。映画の魔法をお楽しみください」と注意が促される。 AMCの広報担当者であるライアン・ヌーナンはIndyStarに対し(The Independent経由)、AMCでは常に上映前に「おしゃべり禁止」の注意喚起がなされるが、今回は特に『ウィキッド ふたりの魔女』の挿入歌「自由を求めて(Defying Gravity)」が流れる間、観客が自発的に歌い出す事態を防ぎたかったと語っている。 「『ウィキッド』上映前の映像は、映画のテーマを盛り込みながら、観客が映画を楽しんでいる間、周りの人の体験を邪魔をしないよう、楽しく印象に残るリマインダーになっています」とヌーナンは述べた。 一方、ソーシャルメディアでは、映画に主演するシンシア・エリヴォやアリアナ・グランデと一緒に歌わないよう注意を促す、各地の映画館の掲示を投稿する人々もいた。 幸い、本作を楽しみにしているミュージカルファンは、クリスマスの週に予定されているシングアロング上映で、思う存分歌うチャンスが与えられる。だが、多くの映画ファンはAMCの方針に賛同しているようだ。 あるXユーザーは、「みんな、映画館で歌ってるの? 『ウィキッド』は配信サービスに来るまで待つわ。誰かと喧嘩しそうだから(笑)」と投稿。「初日からみんなの『ウィキッド』体験を台無しにしている迷惑なシンガーたちへ。劇場では歌わないのに、なんで映画館で歌うの?」と投稿する人もいた。 Chicago Sun-Timesの映画評論家リチャード・ローパーは、「特別な“シングアロング”イベントでない限り、歌いたい人は配信を待つべきでしょう。そうすれば、劇場にいるほかの観客の体験を台無しにすることなく、家で思う存分歌えますから」と投稿している。「観客はシンシア・エリヴォとアリアナ・グランデの歌声を聴くためにお金を払っているのであって、あなたの歌声を聴くためではありません」 とはいえ、この話題はかなり意見が分かれるところで、『ウィキッド ふたりの魔女』の出演者たちも自身の意見を語っている。Stay Tuned NBCのインタビューで、グランデとエリヴォは観客が映画館で歌うことについて質問を受けた。グランデは「歌いたくなりますよね。わかります。歌っても歌わなくても、その気持ちを尊重します」と回答。エリヴォは、「最初は歌いたいなら、思い切り歌ってください。でも2回目は、私たちに歌わせてください」と答えた。 映画『ウィキッド ふたりの魔女』は2025年春に日本公開予定となっている。 オズの魔法使 U-NEXTの無料トライアルで観る ↗
Alex Stedman