メルセデス・ベンツ、バッテリEVのコンパクトSUV「EQB」改良 バッテリを変更して航続距離を557kmに伸長
メルセデス・ベンツ日本は6月13日、バッテリEVのコンパクトSUVモデル新型「EQB」を発表した。価格は前輪駆動の「EQB 250+」が811万円、4輪駆動の「EQB 350 4MATIC」が899万円で、いずれも右ハンドル仕様。納車は「EQB 250+」が同日から、「EQB 350 4MATIC」は2024年7月下旬ごろより順次 予定となっている。 【画像】EQB 250+ 新型EQBは、ボディサイズが4685×1835×1705mm(全長×全幅×全高/EQB 250+の値)と、日本の道路環境下にて取り回しのよいサイズでありつつ、2830mmと長いホイールベースを活かした最大7名の乗車や大きな荷物も積載できるなど、日常の使い勝手も両立したあらゆるライフスタイルにフィットするバッテリEVモデル。 EQB 250+は、フロントアクスルに交流同期電動機を搭載した前輪駆動モデルで、最高出力は140kW(190PS)、最大トルクは385Nmを発揮。十分な加速力を持ち、エンジン車からの乗り換えても違和感のないスムーズな制御を実現した。また、車体へのモーターの搭載方法を工夫し、モーターからの振動や騒音が車内に伝わらないよう配慮し、静粛性も高めているのが特徴。 EQB 350 4MATICは、フロントアクスルに交流誘導電動機を1基、リアアクスルに交流同期電動機を1基搭載する四輪駆動モデルで、最高出力は215kW(292PS)、最大トルクは520Nmを発揮。前後アクスル間のパワーバランスを走行状況に応じて毎秒100回の頻度で高度に調整するほか、リアの電気モーターをメインとして、フロントの電気モーターを高負荷時等にサポートとして使うことで電力量消費率を最適化すると同時に、フロントアクスルの誘導モーターの部分負荷域における引きずり損失を最小限に抑えることを基本思想にしているという。 高電圧バッテリはリチウムイオン電池を採用していて、前後アクスル間のフロア部に搭載。EQB 250+のバッテリ容量は70.5kWh、一充電走行距離は557km(WLTCモード値)を実現。また、6.0kWまでの交流普通充電と、100kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応している。 デザインは、メルセデス・ベンツのデザイン基本思想である「Sensual Purity(センシュアル・ピュリティ:官能的純粋)」をより先進的に表現する「プログレッシブ・ラグジュアリー」というコンセプトを採用。 エクステリアは、前後のオーバーハングが短く、タイヤをボディの4隅に配置して居住空間を最大限確保するという機能的パッケージを大切にしながらも、筋肉質でエモーショナルな都市型SUVの洗練されたプロポーションを実現している。 従来モデルとの変更点は、立体的なスターパターンをあしらった「フロントグリル」や新デザインの「フロントバンパー」、エレクトリックアートライン(標準仕様)に「新デザインのホイール」を採用したほか、「リアコンビネーションランプ(内部のみ)」も新たなデザインとなっている。また、外装色に新色「ハイテックシルバー」「スペクトラルブルー」が追加された。 インテリアの変更点は、ナビゲーションやインストルメントクラスター内の各種設定、ドライビングアシスタンスパッケージの設定を手元で完結できる機能を備えた新世代のステアリングホイールを新たに採用。 また、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、リムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用したことにより、ステアリングホイールにかかるトルクがなくても、ドライバーがステアリングホイールを握っていることを認識できるなど、アクティブ・ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手を向上した。 さらに、夜間走行時に無数のスリーポインテッドスターを助手席前部のインテリアトリムに浮かび上がらせる「スターパターンインテリアトリム(バックライト付き)」を装備したほか、センターコンソールに設置していたタッチパッドを廃止し、すっきりとしたインテリアデザインに仕上げている。そのほかにも、AMGレザーエクスクルーシブパッケージには、ステアリングを素早く温めて快適性を高める「ステアリングヒーター」を追加した。
Car Watch,編集部:塩谷公邦
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