【箱根駅伝】早稲田大学 仲間に“闘争心” 合宿でみせたエースの素顔 強力な3本柱で挑む101回大会
2025年1月2、3日に行われる第101回箱根駅伝。49年連続94回目の出場となる早稲田大学は、強力な“3本柱”で箱根路に挑みます。 【画像】第101回箱根駅伝の早稲田大学チームエントリー
■前回2区快走の山口智規 早稲田のエースへ芽生えた“自覚” 合宿でみせた素顔は・・・
早稲田のエースとして期待がかかるのが3年生の山口智規選手です。 2年生で迎えた前回大会は、“花の2区”で箱根デビュー。8人抜きの快走で1時間06分31秒の好タイムをマークします。渡辺康幸さんが持つ大学記録を29年ぶりに塗り替えました。 さらに2月には日本選手権クロスカントリー競走で、実業団選手ら有力選手に競り勝ち初優勝。花田監督が求める学生トップや日本代表を争う選手へと近づきつつあり、「エースの自覚が出て、期待してくれる人が増えている。しっかり走りたい」と101回目の大会を見据えます。 夏合宿では、そんなエースの素顔を直撃。「本当に好きな人とずーっと幸せになる本」と何やらかわいらしい本を読んでいるとのこと。「妥協も無理も一切ありませんと書いているんですけれど、陸上においては妥協も必要です」と笑顔はじけました。
■「明確にライバルかな」仲間に“闘争心”燃やす4年生キャプテン
早稲田の強さの象徴ともいえる4年生の存在。最後に優勝を決めた2011年の第87回大会では、2位でスタートした6区の高野寛基選手(当時4年)がトップの東洋大をとらえると、10区で中島賢士選手(当時4年)が東洋大を振り切り総合優勝を達成。2位と21秒差は、史上最小の差として箱根路の歴史に刻まれました。 エースの山口選手とともに“3本柱”を担うのが、駅伝主将の伊藤大志選手と石塚陽士選手の4年生たちです。 伊藤選手は、「一番身近にいる山口や石塚は明確にライバルかなと思っている。早稲田の選手を語るなら『伊藤大志が駅伝主将でエースは山口智規』という見方をされるが、それは正直許せない」と、仲間に対して人一倍強い闘争心を口にします。 1年生のときに5区で箱根デビューした伊藤選手は、その大会で総合13位となりシード落ちを経験。駅伝の厳しさを知る立場として、チームを引っ張ってきました。 頼れるキャプテンについて山口選手は「走りもそれ以外の部分でも、4年生としてキャプテンとしてすごく引っ張ってくれる」と語るように、チームメートから大きな信頼が寄せられます。 また石塚選手は10000mで27分58秒53と、学生トップランナーの証しである27分台を記録。1年生の頃から箱根路を走り、大舞台で力を磨いてきました。だからこそ石塚選手は、「4年生の意地もある。(伊藤選手と山口選手に)追いついて追い越していきたい」と、伊藤選手に負けず劣らずの対抗意識を口にしました。 花田勝彦監督が「他の大学から見ても『早稲田には彼がいる』と言われる選手がいる。一番充実していると思う」と語る今季の早稲田大学。“3本柱”を軸に、目標とする7年ぶりの表彰台を目指します。