誰もが起こり得る!?温度差で引き起こる「ヒートショック」とは?専門家が入浴時の4つの対策を紹介!
一気に寒暖差が大きくなり、体の温度調節が難しい季節になりました。この時期に気を付けなければいけないのが「ヒートショック」。日本気象協会では、夕方頃の気温をもとに家の中でのヒートショックのリスクの目安を5段階で予想した「ヒートショック予報」を出して、注意を呼び掛けています。今回は、ヒートショックが起こる原因や対策を医師に聞きました。
高齢者、持病のある人以外も注意!ヒートショックが起きる仕組みとは
ヒートショックとは、温度の変化によって血圧が上下し、心臓や血管の疾患が起こること。入浴中に起こることが多く、2022年の年間の死者数の推計は、交通事故死者が2610人(警察庁)に対し、入浴中死者は約1万9000人(消費者庁)! 三重県松阪市の「医療法人松徳会 松本クリニック」の松本和隆院長に、ヒートショックが起きる仕組みを解説してもらいました。暖かい部屋にいる時には安定している血圧が、急に寒い脱衣所・浴室に行くことで血管が縮み、上昇してしまうことで起こります。ヒートショックが起こると、脳卒中や心筋梗塞を引き起こしてしまいます。 また、寒い浴室から急に温かいお風呂に入ることでも、血管が広がり、血圧も急激に低下してヒートショックが起こります。お風呂の中で意識障害を起こし、溺死してしまうケースもあるそうです。 ヒートショックは、高齢者・生活習慣病などの持病のある人に起こると思いがちですが、実は誰もがヒートショック予備軍。松本院長によると、実は「お酒を飲む人」「熱いお風呂に入る人」「長風呂をする人」は、要注意とのこと!食事や飲酒の直後も、血圧は下がりやすくなります。お酒で判断能力や体の反応能力も低下するので、もしもの時に適切な対処をできない可能性も。 熱い風呂は、汗をかいて脱水症状になり、低血圧になってしまいます。長風呂は、温まることによって血管が拡張し、血圧が下がります。 また、小さい子どものヒートショックにも注意が必要です。未就学児はまだ体が出来上がっていないため、体温調節ができず、判断能力も低いので、親がしっかり見ておくことが大切です。