巨人が本気の争奪戦はどうなる 虎の4番を務めた大山悠輔がFA退団となれば、「過去7件」しかないレアケースに
ストーブリーグが日本球界でも白熱している。今オフは球界屈指の実力者が複数に渡ってFA権行使を決断。去就を巡るさまざまな噂が飛び交っている。 【動画】これぞ「絵になる4番」 大山悠輔の満月バックの確信弾をチェック 11月13日には、注目のスラッガーがFA権行使を決めた。阪神の大山悠輔だ。 昨年38年ぶりの日本一を達成したチームで主砲としてチームをけん引した大山。今季は不振の時期もあり、出場130試合で、打率.259、14本塁打、68打点とやや数字を落とした。しかし、7年連続で2桁本塁打をマークする右のスラッガーは希少価値も高く、FA市場の人気銘柄となっている。 球団公式HPで「プロ野球選手として初めて他球団からの評価を聞く機会を得られましたので、FA権を行使させていただく事にしました」とFAを決断した意図を明かした大山。すでに水面下での争奪戦は白熱しており、引き留めに全力を傾ける阪神はもちろん、打線強化を図る巨人を含めて複数球団が獲得に動いていると見られる。 仮に大山が他球団移籍を決めたとすれば、それは歴史的にもレアケースとなる。 球界屈指の人気球団で、地元・関西での引退後のキャリアも豊富に選択肢がある阪神から出ていくという決断は容易ではない。それでも新たな拠点を求めて移籍した選手は10人。そのうち国内球団に移籍した選手は以下7人だ。 松永浩美(→ダイエー/1994年) 仲田幸司(→ロッテ/1996年) 野口寿浩(→横浜/2009年) 藤本敦士(→ヤクルト/2010年) 平野恵一(→オリックス/2013年) 久保康友(→DeNA/2014年) 大和(→DeNA/2018年) この中で世間を沸かせたのは、FA宣言第1号選手となった松永だろうか。前年に野田浩司との大型トレードでオリックスから移ってきた大砲だったが、故障も相次ぎ、80試合の出場で打率.294、8本塁打、31打点と期待を裏切る結果に。FA元年となった同年オフに残留交渉を進めながらも、最終的にダイエーに移籍を決断。わずか1年での退団は、当時、虎党の反発を招いた。 果たして、阪神の4番史上初のFAを決めた大山はどうなるか。2017年の入団以来、縦縞のユニフォームに慣れ親しみ、阪神の主力として活躍してきた背番号3が、他球団のユニフォームに袖を通すとなれば、ハレーションが大きくなるのは想像に難くないが……。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]