6選手が中継ぎだった現役ドラフト ”縁の下の力持ち”の需要が増加?
12月8日に出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化する目的とした「現役ドラフト」が開催され、結果は以下の通りとなった。 阪神:漆原大晟投手(オリックス) 広島:内間拓馬投手(楽天) DeNA:佐々木千隼投手(ロッテ) 巨人:馬場皐輔投手(阪神) ヤクルト:北村拓己内野手(巨人) 中日:梅野雄吾投手(ヤクルト) オリックス:鈴木博志投手(中日) ロッテ:愛斗外野手(西武) ソフトバンク:長谷川威展投手(日本ハム) 楽天:桜井周斗投手(DeNA) 西武:中村祐太投手(広島) 日本ハム:水谷瞬外野手(ソフトバンク) 将来有望な若手選手から実績十分な中堅選手まで多様な顔ぶれだった今年の現役ドラフト。投手は9人、野手は3人と投手の移籍が目立つ中、漆原、佐々木、馬場、梅津、鈴木、長谷川、櫻井と、9人中6人が中継ぎ投手だった。2022年の現役ドラフトで中継ぎは古川侑利と戸根千明の2投手のみだったことを考えると、中継ぎの名前が多く挙がったことは今年の傾向と言って良い。 現在29歳の佐々木は、2021年に54試合に登板して8勝1敗、26ホールド、防御率1.26と圧巻の数字を残した。現在24歳の長谷川は今シーズン9試合の登板に留まったが、防御率1.08と飛躍を予感させる数字を記録。将来性があったり実績を残していたりと、バラエティ豊かな中継ぎ投手が新天地でプレーすることになった。 昨年の現役ドラフトで移籍した阪神の大竹耕太郎は先発ローテーションの柱になり、中日の細川成也がチームの主軸を任されるなど、チームに欠かせないほどの存在感を放つ選手が現れた。そのため、第二の大竹や細川を求め、先発投手や中軸を担える打者の獲得に動く球団が多く見られそうであっただけに、12人中6人が中継ぎだったことに驚いた野球ファンは少なくないだろう。 もちろん、今季の現役ドラフトの対象者に先発投手や野手が少なかったという事情はあるのかもしれないが、それでも“手堅い補強”に舵を切った球団が多かった印象。ブルペンからチームを支える縁の下の力持ちが来季、どんな活躍をするのか見ものだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]