米国フロリダ州の最後の原生林、「緑のオアシス」オカラ国有林
「今こそ訪れたい世界の旅先25 2025年版」第2回
マレーシアを巡る豪華列車の旅から、グアテマラの活火山でのハイキングまで、ナショナル ジオグラフィックの探検家、写真家、編集者が厳選した世界の旅先25カ所を2025年もご紹介する。 ギャラリー:今こそ訪れたい世界の旅先25 2025年版 ***** 行くべき理由:米国フロリダ州に残る最後の原生林の1つ 米国フロリダ州中部への観光客の関心はとかくテーマパークやビーチに向かいがちだが、緑のオアシスとも呼べるオカラ国有林が広がっていることも忘れてはならない。 米国の国有林としては最南端に位置し、面積は1500平方キロメートルを超える(沖縄本島のおよそ1.3倍)。600もの湖や泉があり、希少な植物が自生する他、マナティーやアメリカクロクマのすみかにもなっている。 米国議会によって設立された非営利組織「国有林財団(National Forest Foundation)」は、ここを訪れる人々が楽しめるよう釣り用の桟橋を新たに設置し、トレイルを整備する一方、ダイオウマツを中心とした生態系を復元するために侵略的外来種を駆除し苗木を植えている。
文=Karen Carmichael/訳=三好由美子