ナイジェリア北東部でダム決壊 洪水で数千戸の家屋が水没
マイドゥーグリ、ナイジェリア、9月11日 (AP) ― 西アフリカのナイジェリアでダムが決壊、貯水池の水が流出したため下流のマイドゥーグリで洪水が発生した。 北東部ボルノ州で9月10日、30年前に決壊したアロ湖のアラウ・ダムが再び例年にない大雨で決壊。最悪の洪水を引き起こしたため、住民が避難を始めた。 州当局によると、ダムは満杯状態だったという。 洪水で家屋は水没し、道路は川と化した。 住民はキャンプに避難したが、食料や飲み水などの物資が不足している。 ボルノ州では、「ナイジェリアのタリバン」と呼ばれる武装集団ボコ・ハラムが活動しており、その上にこの洪水が人道的危機をさらに悪化させている。 チャド湖周辺の国境を越えたボコ・ハラムの反乱で、ナイジェリア北東部では3万5000人以上が死亡、260万人が難民となっている。 ボコ・ハラムは、その一派が「イスラム国」と同盟を結んでおり、2億を超える人口の約半分のキリスト教徒が住む南部と、ムスリムの北部に分かれている西アフリカの石油大国に、イスラム国家の建設を目指している。 今年に入り、ボルノ州では結婚式、葬儀、病院を狙ったボコ・ハラムの組織的攻撃で、少なくとも18人が自爆テロによって死亡した。 (日本語翻訳・編集 アフロ)