ボクシング わずか1戦で異例の世界ランク入りした吉良大弥、プロデビュー戦から2戦連続で1回KO勝ち 「世界王者を目指している」
プロボクシングのフライ級8回戦が31日、東京・後楽園ホールで行われた。WBA世界同級15位の吉良大弥(21)=志成=が、ベネズエラ同級4位のオルランド・ピノ(38)=ベネズエラ=に1回1分19秒KO勝ち。プロデビュー戦から2戦連続で左ボディーフックで1回KO勝ちとなった。 またしても瞬殺だった。プロ2戦目で初めて8回戦を闘った吉良は、1回に左ボディーフックをクリーンヒットすると、ピノは悶絶(もんぜつ)して膝をつき、立ち上がることができなかった。「ほっとしています。1ラウンドで倒すつもりはなかった。今回の倒し方は練習でやってきたことの一つなので、自分の中では驚きはそんなにないです。(フィニッシュブローの)手応えはありました。前の試合の風景がよぎって、これはもう終わりかなと思いました」と冷静にフィニッシュシーンを振り返った。 アマチュア3冠で、6月のプロデビュー戦ではスーパーフライ級6回戦を闘い、コムサン・カエウルエアン(タイ)に1回KO勝ち。わずか1戦で異例の世界ランキング入りを果たした。デビュー戦後はWBA世界バンタム級新王者の堤聖也(28)=角海老宝石、前WBA世界同級王者の井上拓真(28)=大橋=らとスパーリングを重ね、世界トップレベルを体感してきた。 「世界王者を目指している。できるだけ早くなるために、一個一個、試合に勝っていきたい」と力強かった。 興行はインターネットテレビのABEMAで午後6時から無料生配信された。吉良のアマチュア戦績は52戦46勝(16RSC)6敗。ピノのプロ戦績は18戦15勝(9KO)3敗となった。(尾﨑陽介)