堂本光一、帝国劇場には「人を変える力ある」 市村正親、井上芳雄と来月先行発売アニバーサリーブックで座談会
来年2月に建て替えのため一時休館する帝国劇場の公式書籍「帝国劇場アニバーサリーブック NEW HISTORY COMING」が12月20日に同所で先行発売される(来年1月15日一般発売)ことが3日、分かった。 1966年の開場以来、演劇、ミュージカル、歌舞伎など350超の演目を上演してきた帝劇の歴史が一冊にまとまった。356ページ、厚さ2センチ。館内名物のステンドグラスが写った表紙を開くと、巻頭には、30年にわたって「ミス・サイゴン」の舞台に立った市村正親(75)、「SHOCK」で演劇単独主演記録を樹立した堂本光一(45)、「エリザベート」など多くの帝劇初演作に立った井上芳雄(45)の座談会を掲載。キャリアから演劇論まで語り尽くす中、共通したのは、帝劇への思いだ。 光一が「ケガもコロナ禍も経験しましたが、起きてしまったことをいかにプラスに働かせるかも考え、全てを学んだのが帝劇。帝劇には人を変える力がある」と言えば、市村も「帝劇の神棚には名優の方々の名前が書かれた灯籠(とうろう)があって、拝んでいると、俳優として生きる力をもらえる」。井上は「稽古では、どうしても出なかった音が本番で出たりとか不思議な体験が結構あります」と明かした。 その他にも、191人の俳優、クリエイターを紹介。「ラ・マンチャの男」を54年間演じた松本白鸚(82)を共演者であり娘でもある松たか子(47)が語り、「マイ・フェア・レディ」の主演を務めた大地真央(68)が、自身の役を引き継いだ神田沙也加さん(享年35)への思いも明かしている。黒柳徹子(91)はミュージカル草創期を語り、今年7月に実施された西田敏行さん(享年76)のインタビューも掲載。地下6階から屋上まで“裏側”の写真も多数ある。そして、新帝劇への思いも。 光一は「新帝劇が完成した時、何をしているか想像もつかないのですが、求められる存在でいられるように」。日本演劇の「過去」「現在」、そして「未来」が詰まった一冊になった。(田中 雄己) 歴史感じる名札 〇…裏表紙には、帝劇の楽屋口にある「着到板」のデザインを採用。劇場入りする際にひっくり返す名札で、同書に登場する191人の名札を掲出。年季が入った名札、新しい名札が混在しており、歴史を感じさせる。先行販売では、限定1万部で「着到板クリアファイル」がプレゼントされる。
報知新聞社