ドイツ代表19試合で13ゴールを決める驚異的な得点ペース “58分に1ゴール”奪っているフュルクルクをどう使う
ここまでは強力なスーパーサブに
2022年の代表デビューより、19試合に出場して13ゴール。驚異的なペースで得点を重ねているのがドイツ代表FWニクラス・フュルクルクだ。 ホスト国としてEURO2024を戦っているドイツは、グループステージ3試合でアーセナル所属FWカイ・ハフェルツを最前線で起用している。ハフェルツはアーセナルでプレイしている時と同様に、周りのアタッカーを活かす器用さを持っている。いわゆる0トップのような働きが可能で、イルカイ・ギュンドアンやフロリアン・ヴィルツ、ジャマール・ムシアラたちとの連携は魅力だ。 ただ、途中出場したスコットランド戦、スイス戦で1ゴールずつ奪ったフュルクルクも見逃せない。特に23日に行われたスイスとのグループ最終節は、終盤までスイスに0-1とリードを許す苦しい展開だった。首位通過を逃す危険性もあったが、後半アディショナルタイムにフュルクルクがヘディングから劇的ゴールを記録。チームをグループ首位通過へ導く英雄となった。 これでフュルクルクは2022年のワールドカップ・カタール大会に続き、EUROでも途中出場から2ゴールを決めたことになる。カタール大会ではグループ第2節のスペイン戦、最終節のコスタリカ戦で途中出場からゴールを決めていて、この勝負強さは見事と言うしかない。 ハフェルツとはタイプの異なるストライカーだが、このままスーパーサブの役割を任せるのだろうか。ここまでの代表キャリアでは途中出場がほとんどで、通算出場時間は750分に留まる。それで13ゴールは圧巻で、58分に1ゴール決めているペースとなる。 29歳でのA代表デビューとやや遅咲きだったかもしれないが、フュルクルクは誰もが認めるドイツの点取り屋となった。この決定力は決勝トーナメントでも極めて重要な武器となるだろう。
構成/ザ・ワールド編集部