メディアでの露出度は高い路線バスの旅……リアルでイマイチ流行らないのは「荷物」のせいだと?
路線バスを使った日本全国の旅は、テレビ番組などでは人気のテーマ。それとは対照的に、実際にやってみようと考える人はあまり多くない気がする。どうしてだろうか? 【画像ギャラリー】旅慣れた人ほど楽勝?小さい荷物と路線バス旅(5枚) 文・写真:中山修一 (荷物と路線バスにまつわる写真つき記事はバスマガジンWebもしくはベストカーWebをご覧ください)
■旅に不可欠なアレがネックに?
他の公共交通機関に比べると、些か地味な印象を拭いきれない路線バスの旅……電車のほうが好きとか、バスだと行程組むのが大変すぎるとか、そもそも路線バスで移動なんて考えすらしないとか、理由は色々並べられそう。 そんな中、殆どの人が旅をする上で不可欠となる"例のモノ"が、大きな障壁となっているのでは?という説が浮かび上がってくる……それは荷物だ。 旅と荷物……ではまず、客観的に見て世間一般の荷物事情がどうなっているのか、旅行関係の話題を提供する各商用サイトを参考にしてみよう。 それらによれば、旅の荷物を大きさで表すとしたら、確たる平均値はないようだが、あくまで目安として「1泊あたり10L」なのだそう。 さらに、途中で貰ったり買ったりして物が増えることを考えると、少なくとも30L分くらい確保しておけば安心、とある。
■規定上はクリアしているけれど……
何泊するかまで要素に含めると話がややこしくなってしまうので、単純にこの30Lの荷物を選んだ場合の姿形はどうなるか……旅行関係のサイトで真っ先に勧めているのが、キャスター付きのキャリーケース。 30Lほどの大きさは、飛行機の機内にそのまま持ち込んで、荷物棚の中に収められるくらい、といったところだ。 旅のプロが自信をもって勧めるほどの便利さを備えた収納運搬容器=キャリーケースと言えそうだが、ここでは路線バス旅のお供をキャリーケースにした場合、快適な道中が約束されるかが最大の焦点になる。 路線バスにも種類がある中、高速バスをはじめ、ハイデッカータイプの大型車両を使ったバスだけで移動するなら、これはまったく問題ない。 なにしろハイデッカー車には客室の下に大型のトランクルームが大体付いているため、キャリーケースならそこに放り込んでおけば、後はラクラク。 一方で高速道路に乗らない、路線バス仕様のワゴン車やマイクロバス・大型車を使った一般路線バスを見ると……これが残念ながら、機内持ち込み対応のキャリーケースでも正直ちょっとキツい。 一般路線バスではキャリーケースの類はサイズオーバーなので持ち込み不可、というワケでは決してなく、持ち込み自体はできる。 しかし一般路線バス仕様の車は、大きな荷物を置いておける専用スペースを想定していないものが大多数を占めるのがキツさの理由。 キャリーケースに限らず、キャスターの付いているカバンの類は全滅と思っておくのが無難かもしれない。