「エンジェルスの大失敗は、大谷翔平のために勝てるチームを編成しなかった点」とエ軍メディア指摘「トラウトもいたのに“なぜ勝てなかった”のか」
大谷翔平は2023年12月に、ロサンゼルス・ドジャースと10年7億ドル(約1015億円)というスポーツ史上最高額で契約。6シーズンも在籍した古巣のロサンゼルス・エンジェルスでは結局、一度もプレーオフに進出することはできなかった。 【PHOTO】世界に衝撃を与える大谷翔平。日本代表や高校時代の秘蔵ショットも大公開! こうした状況をエンジェルス専門メディア『Halo Hangout』は、「エンジェルスの大失敗」と表現して、このように記している。 「ショウヘイ・オオタニがいたにもかかわらず、チームは生産的な成果を得ることはなかった。二刀流の天才はエンジェルスで2度のMVPを受賞したが、チームのポストシーズンの試合数はゼロ。さらに言えば、オオタニを擁していても、チームはシーズンの勝利記録を更新することができなかった」 エンジェルスのシーズン最多勝利記録は2008年の100勝で、最後のプレーオフ進出となった14年は98勝を挙げている。しかし、大谷が在籍した期間の勝利数は、18年が80勝、19年が72勝、短縮シーズンの20年は26勝、21年が77勝、そして22年と23年が73勝と、いずれも負け越し。近年は打撃力を重視する一方、課題の投手力が改善されることは一向になく、奪った得点以上に失点を重ねる試合が後を絶たなかった。 「エンジェルスの大失敗は、オオタニのために勝てるチームを編成しなかった点だ」 こう断じた同メディアはさらに、「オオタニと一緒に語られることが多いのが、マイク・トラウトだ」と3度もMVPを受賞している主砲の名前を挙げて、「これまでも言われてきたし、今後も言われ続けるのは、“オオタニとトラウトという球界最高の選手が2人もいたのに、なぜエンジェルスは勝てなかったのか”という疑問だ」と記事を進めた。 「オオタニとトラウトが同時に出場した時の通算成績は194勝211敗。この数字は明らかに十分ではなく、チーム作りに不備があったことを物語る」 同メディアが持ち出した数字は、エンジェルスの地元紙『Orange County Register』のジェフ・フレッチャー記者がX(旧ツイッター)で記したもの。フレッチャー記者は12月14日に、「過去6年でオオタニとトラウトが同時に先発出場したのは、全試合のわずか46.6パーセントで、その試合の成績は194勝211敗。勝率は.480だ。そして2人の両方か、もしくは一方だけが出場した試合の成績は207勝258敗で、勝率は.445だった」とポストしている。 こうした数字を基に同メディアは、「疑いのない球界トップの2人を擁していたが、エンジェルスはいい結果を出せなかった。そして2人が同時に出場した試合は半分もなかった」と記載。2人が同時出場しても勝てない状況のなか、その同時出場がそもそも少なかった点を残念がった。 同時出場が少なかった理由は故障欠場で、とくにトラウトに多かった。近年のトラウトの出場試合数は21年が36試合。22年は119試合と数字を伸ばしたものの、23年は82試合と数字を下げている。 投手力向上を実現できなかったエンジェルスは、不可抗力と言えるかもしれないが結果的に毎年のように故障者を出してしまった。こうした点を挙げて同メディアは、「エンジェルスの大失敗。オオタニとトラウトがもっと一緒にプレーできていれば良かったのに。少なくとももう少し成績は向上していたはずだ」と嘆いた。 構成●THE DIGEST編集部