はやぶさ2搭載ロボがリュウグウ撮影 JAXA会見(全文1)ようやくステレオ画像を受信
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は13日、記者会見を行い、小惑星探査機「はやぶさ2」の現状や、小型探査ロボット「ミネルバ2-1」による小惑星「リュウグウ」の撮影状況を説明した。 【動画】「はやぶさ2」搭載ロボによるリュウグウの撮影画像は? JAXAが会見(2018年12月13日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードはYouTubeのTHE PAGEチャンネル上の「「はやぶさ2」搭載ロボによるリュウグウの撮影画像は? JAXAが会見(2018年12月13日)」に対応しております。 ◇ ◇
搭載ロボットの名前が決定
司会:お待たせしました。定刻になりましたので小惑星探査機「はやぶさ2」記者説明会を開催いたします。まず初めに登壇者の紹介をいたします。皆さまより向かって右側からJAXA宇宙科学研究所研究総主幹、久保田孝。続きまして同じくJAXA宇宙科学研究所「はやぶさ2」プロジェクトチーム、MINERVA-II1担当、吉光徹雄。登壇者は2名でございます。本日、司会進行を担当いたします広報部、報道・メディア課の永松です。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは登壇者より小惑星探査機「はやぶさ2」の説明を行います。では、お願いいたします。 久保田:皆さん、こんにちは。久保田です。本日、記者説明会、資料に基づきまして説明したいと思います。ページをめくっていただきまして、今日のお話は2つありまして、「はやぶさ2」探査機の今、合運用してますけど、その状況。それからMINERVA-II1ローバについて紹介したいと思います。 次のページが目次になりますけれども、0番目は流れの概要ですので、後ほど、スキップしますけども、合運用の状況、MINERVA-II1のローバについて、それからそのほか、今後の予定についてお話ししたいと思います。 4ページ目、5ページ目はいつものものですので、ちょっとスキップさせていただきまして、6ページ目になりますが「はやぶさ2」探査機の状況を簡単に紹介いたしますと、現在、合運用中で、本日、小惑星との距離が約108キロメートル、高度で言うとだいたい108キロメートル。それから接近速度、これが約1.3センチメーター・パー・セク、1秒間に1.3センチの速度で近づいている状況です。これは今、合運用中ですのでテレメトリデータは取れないんですけど、電波は受信しておりますので、ドップラー等をモニターしまして、おおよその距離、それから速度が分かっている次第です。 7ページ目は以前出した資料ですけれども、今日、日付が12月13日ですので、この図でいきますと、だいたいこの辺に今いるということで、リュウグウからの距離がだいたい108キロメートルで今だんだん近づいていくフェーズに、一番遠いところからだんだん近づいていって、今月末にまたホームポジションに戻るという状況で、テレメトリデータは来ておりませんけれども、電波等でモニターしていて特に問題ないというふうに考えている次第です。 それではMINERVA-IIの話に移りたいと思いますけども、あとようやく名前が決まりましたので、ページをめくっていただきまして22ページ目。2台のローバに名前が決まりました。MINERVA自体はローマ神話でいう女神になるわけで、英語名はMinervaと言いますけれども、芸術作品等では聖なる動物で知恵の象徴でもあるフクロウが共に描かれておりますので、女神の成長ということでフクロウ、あるいはミミズクにちなんで名前を付けさせていただきました。ミミズクのフランス語のHIBOUっていうふうにいうんですけども、ということでローバの1AはHIBOU、H、I、B、O、Uでございます。これは略語になっておりまして、Highly Intelligent Bouncing Observation Unitということで高度な知能を持って、よく飛んで、観測するという意味を付けさせていただいております。 それからローバ1Bのほうですけれども、フクロウの英語のOWL、O、W、Lから取らせていただきまして、略語はObservation unit with intelligent Wheel Locomotionということで、こちらも観測するものなんですけれども、高度なホイールっていうのは、内部にモーターを持って、ホイールを持っておりますので、それがうまく回すと小惑星表面を移動できるというロコモーションシステムを持っているという意味で付けさせていただきました。吉光先生に持っていただきますけど、こういう形で。写真の右側が1Aです。左側が1Bということで、HIBOU、OWLということで名前を付けさせていただいております。 それから真ん中においてあります、これは模型ですけれども、こちらが1Aの模型で、色合いが若干ちょっと違うかもしれませんけれども、サイズ、それから機器等は同じものになっております。こちらもちょっと持っていただいて、裏と表を見せていただければと思いますけど。重さが1.15キログラムで、直径が18センチの正二十六面体、以前ちょっと十六面体と言いましたが、よく見ると二十六面体だったということで、回りに太陽電池が付いてます。1Bのほうはちょっと模型がないんですけれども、これに、上面と下面に熱制御ということで、少し、太陽電池が付いてないところが放熱板が付いているというのが1Bになりまして、HIBOU、OWLということでよろしくお願いいたします。 それでは資料に戻りまして、MINERVA-IIについて報告をしていただきたいと思います。8ページ目になります。