「失敗は何一つない」マリーゴールド使いオレンジ色の草木染体験 京都府南丹市
認知症支援のシンボルカラーであるオレンジ色の草木染体験が、京都府南丹市美山町の市保健福祉センター美山分室であった。認知症当事者のグループホーム入居者や近くの住民がマリーゴールドの花を煮だし、絞り染めで思い思いの柄に仕上げた。 南丹地域包括支援センターが企画。支援活動で街頭を彩った花を材料に、園部町の認知症対応型グループホーム「幸せの里」の3人を含む市民9人が1日に体験した。 講師の造形教室主宰上林飛香さん(42)=同町=は「失敗は何一つない」と呼びかけ、参加者は布地を輪ゴムでしばったり、結び目を作ったりする絞りの技法を用いながら、マリーゴールドの染液と媒染液の鍋に漬けた。 鍋から上げ、しばっていた布地を開くと多彩な柄が現れた。認知症の人も柔和な表情で楽しみ、同伴した奥村雅彦ホーム長は「びっくりするほど夢中に体験していた」。 奥村さんが認知症を解説する時間もあった。美山町の女性(40)は「染めが好きで参加したが、認知症も学べてよかった。相談先と事前につながっておくとお世話になりやすい」と話した。