機関投資家の暗号資産に対する関心動向──フィデリティの年次調査から
価格ボラティリティに対する懸念は続くのか?
デジタル資産クラスのボラティリティは、他の資産クラスと比較して依然として高い水準にあるが、時間の経過とともに低下傾向にあり、規制状況の改善や機関投資家向けの商品提供により市場が安定する可能性があるため、今後も低下傾向が続くだろう。 投資家は、暗号資産のボラティリティだけでなく、様々なブロックチェーン資産のリスク調整後リターンプロファイルも考慮する必要がある。
機関投資家は主にBTCとETHの現物ETFに流れるのか、それともこの2つ以外にも分散投資するようになるのか?
2023年に起こった、カストディ、取引、資産管理にまたがる業界インフラの大きな進歩に支えられ、投資家は現在、初期参入者リスクという落とし穴を回避するだけでなく、初期参入者のメリットを活用できる、(まだ新しいが)より優れた製品オプションや投資プラットフォームを手に入れることができる。
ブロックチェーンデータプロバイダーの急増とシステマティックなデジタル資産運用会社の存在感の高まりが相まって、機関投資家は暗号資産のファンダメンタルズやデジタル資産の評価方法に精通するようになるのだろうか?
2023年調査の回答者の約37%は、投資の障壁として「適切な価値を測るためのファンダメンタルズの欠如」をあげている。この数字の大きさは、資産クラスの新しさとブロックチェーンの価値測定に関する難しさを反映している。 しかしこの数字は、2021年の44%と比較すれば減少している。投資家がブロックチェーンテクノロジーや、ユーザーにとってのプロトコルの価値を分析する独自の方法にますます精通していくにつれて、この数字は下がり続けるだろう。 |翻訳・編集:山口晶子、増田隆幸|画像:Shutterstock|原文:Crypto for Advisors: Crypto Trends
CoinDesk Japan 編集部