プジョー・リフターがマイナーチェンジ より精悍なフロント・マスクでSUVキャラを強化
デザインの変更と装備の充実を図る
プジョー・リフターは、同じステランティス傘下のシトロエン・ベルランゴとフィアット・ドブロと兄弟関係にある商用バン・ベースの乗用モデルである。3兄弟はブランドによってフロントまわりのデザインを変更しているだけでなく、装備や全高などでも差をつけている。 【写真8枚】マイナーチェンジが行われたステランティス傘下の商用バン・ベースの乗用モデル3兄弟の1台、新型「プジョー・リフター」の詳細画像をチェック ◆ほかの兄弟よりもSUV色が強め プジョー・リフターは、ほかの2モデルよりも全高を高め、樹脂製の前後フェンダーアーチやサイドプロテクターなどによりSUV色を強めているのが大きな特徴。さらに、前輪駆動(FF)ベースながら、悪路走破性を高める「グリップコントロール」を搭載することで、降雪地域やキャンプ場などでの利便性を高めている。そのリフターが今回マイナーチェンジを実施した。 ◆フロント・マスクを刷新 大きく変わったのはフロント・マスク。「ライオン」のロゴまわりをブラックアウトしたブロック型として、お馴染みの3本爪デザインのデイライトもブロック形状にリフレッシュ。SUVとしての力強さと精緻な雰囲気が増している。また、ヘッドライトとフォグランプを従来のハロゲン式からLED式に変更したことで、夜間の視認性、非視認性が向上したのもトピックスだ。また、ブランドのロゴも新しい世代のものへと刷新されている。 リアまわりも、ブランドと車名のロゴ・デザインを変更。幅の広い新しいデザインの「PEUGEOT」ロゴを用いることで、視覚的な重心が低くなり、安定感を醸し出している。ボディ・カラーは、新色の「シルカ・グリーン」、「ぺルラネラ・ブラック」、「アイシー・ホワイト」の3色展開となっている。 ◆タッチスクリーンを大型化 インテリアで目を惹くのは、タッチスクリーンの大型化で、従来の8インチから10インチにサイズアップするとともに、インフォテイメント・システムも刷新された。「OTA」(Over The Air)を使った車両のソフトウェア・アップデートが可能になり、ソフトウェアを常に最新の状態に保つことが可能になった。また、「Apple CarPlay」、「Android Auto」に対応するUSBコネクターがType-Cに変更されている。 メーターパネルを従来のアナログ式からデジタル式へと変更することで、メーター内の表示を好みに応じて設定することができるようになった。また、ステアリング・ヒーターが新たに装備され、冬場の快適性も向上している。 ◆積載性を向上 また、インパネのカラーがブラウンとブラックの2トーンから、グレーとブラックに変更され、シート生地にエンボス加工が施されたファブリックとなり、クオリティアップが図られた。 使い勝手の面では積載性を向上。従来の5人乗りにあった「マルチパノラミックルーフ」と「リア・シーリングボックス」を廃止し、リア・ゲートの開口部を拡大。大きな荷物の出し入れがしやすくなった。なお、2列目を倒したときの最大荷室容量は、5人乗りが2126リッター、7人乗りが2693リッターと広大なスペースを確保している。 ◆先進安全装備をアップデート そのほか、先進安全装備のアップデートも朗報だ。アダプティブ・クルーズコントロール(ACC)が、ミリ波レーダーの追加により性能が向上。停止後3秒以内の再発進も可能になっている。 車線維持機能では、右寄りや左寄りなど、ドライバーの任意の位置で車線内のポジションを維持する「レーンポジショニング・アシスト」が新たに追加された。そのほか、クルーズコントロール&スピードリミッターのスイッチが従来のステアリング・コラムからステアリング上に変更されたことで、より直感的な操作が可能になっている。ドライバーサポート機能の強化により、ロングドライブなどでの快適性のアップ、疲労軽減が期待される。 搭載されるパワートレインは、従来型同様、1.5リッター直列4気筒ディーゼル・ターボで、8段ATのトランスミッションは変わらない。 グレードは「GT」のワングレードで、価格は、2列5人乗りの「リフターGT」が448万円、3列7人乗りの「リフター・ロングGT」が468万円となっている。 文=塚田勝弘 (ENGINE WEBオリジナル)
ENGINE編集部
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