<虎に翼>なぜヒロイン伊藤沙莉がダンス ビヨンセMVに触発 OPタイトルバック制作の裏側、込められた思い
◇明治から現代までのたくさんの女性たちが踊ることで…
小さな箱にぎゅっと押し込められていたものが飛び出たときに生まれる大きなエネルギーやそのときに感じる気分の良さ。そういうものを表現したいと思って制作しました。
「虎に翼」で描かれる当時の女性の生きづらさは、現代を生きる女性として私自身も今でも感じることが多くあります。寅子たちに共感する一方で、「今も変わらないんだ」と思ってしんどくなることもしばしば、いやかなりあります。でも、少しずつでも変わっていることもある。そういう意味で、明治から現代までのたくさんの女性たちが踊ることで、解放される気持ち良さも感じていただきたいと思いました。今はしんどいかもしれないけど、いつか……! そんな気持ちで、何かに抑制されて生きづらさを感じているような方々が、少しでも良い気分で一日をスタートできるといいなと思っています。
◇ダンスシーンがあれば「救われる瞬間も生まれるのではないか?」
ダンスシーンについて。どんなタイトルバックにしようかアイデアを集めていたときにいろいろなミュージックビデオ(MV)を参考に見ていたのですが、ビヨンセの「Run the World(Girls)」を見たときに、ビヨンセがたくさんの女性たちと踊っているシーンを見て、自分に力がみなぎる感覚を感じました。同時に、楽しさやスカッとする気持ち良さを感じ、元気が出ました。
先述の通り、「虎に翼」を見ていると、現代にも通じるやり切れなさや悔しさを突き付けられる瞬間があると思います。でも、ダンスシーンがあれば「救われる瞬間も生まれるのではないか?」と思ったことが、最初のきっかけです。