イチロー球宴落選も地元紙が「我が社はイチローを選出」と評価
メジャー通算3000本安打まであと「10」本に迫っているマーリンズのイチロー外野手(42)だが、この日、発表されたオールスター戦の出場選手のメンバーに名前がなく落選、5日のメッツ戦でも、出場機会がなく、カウントダウンの数字は減らなかった。 フロリダの地元紙のサン・センチネル紙は、5日付で、「我が社が選ぶオールスター選出選手」を掲載。その中でイチローを選んだ。「サン・センチネス紙選は、日本人を象徴する存在である42歳のイチロー・スズキだ。3000本まであと10本に迫っているし、成績にもとづいてチームに選ばれる価値がある。打率3割4分は外野手部門でトップで、出塁率4割1分3厘だ」などと同紙が、独自にイチロー選んだ理由を書き綴った。 オンラインスポーツメディアであるSBNATIONのフィッシュストライプスでも、イチローと捕手のリアルミュートもオールスター出場の候補者だったと評価。オールスターには選ばれなかったが、「前半戦の忘れらない場面」として、イチローの名前をピックアップしていた。 今シーズンのイチローは、日米通算安打数でピート・ローズのメジャーリーグ記録を上回ったことで注目され、限られた出場機会でも活躍していることから米国内では球宴出場を推す声も少なくなかった。複数の米メディアがイチローへの投票を呼び掛けるようなキャンペーンを展開していたのも事実。それでも、メジャーの球宴では、1球団1選手の不文律もあり、イチローの在籍するマーリンズからはフェルナンデス、ラモス、ロドニーの3投手と外野手のオズナが球宴に選出されたこともあって、イチローの球宴出場はきわめて厳しい状況にはあった。イチロー落選は、当然といえば当然の結果であったが、地元メディアは、イチローの功績を高く評価するため、「我が社が選ぶ球宴選手」にイチローの名前をリストアップしたのだろう。 また、スポーツイラストレイテッド電子版は5日付で、前半戦の忘れられない10シーンを選んだが、そのひとつに6月15日にイチローが日米通算安打でピート・ローズのメジャー通算安打数を抜いた事実を取り上げた。ベストテンではなく、時系列で10シーンを並べたものだが、紹介記事では、その時の様子を振り返り、こんなふうに伝えている。