【中日】中田翔が2安打全3打点で8年ぶり首位導いた…一発よりも「価値ある」打点…立浪監督も「今年はやれる」
◆JERA セ・リーグ DeNA1―3中日(9日・横浜) ナインの中心に笑顔の大将がいた。「4番・一塁」で2試合ぶりにスタメン復帰した中日・中田翔内野手(34)がDeNA戦で2安打全3打点と大暴れ。「食らいついていった。いい雰囲気でやれている」。2年ぶりの4連勝で、チームを2016年5月10日以来8年ぶり、2891日ぶりの単独首位に導いた。 初回1死一、二塁。152キロの直球を右方向に運ぶ技ありの先制打。同点の3回1死二、三塁では、低めの変化球を右前に落とす勝ち越し2点適時打。「(初回は前の打者が)四球を選んでつないでっていう展開だったので、何とかしたかった」と、喜びをはじけさせた。 「体の張り」で6日の広島戦(マツダ)は途中交代し、7日の同戦は欠場したが、2日休んで充電完了。立浪監督は「チャンスでの集中力が素晴らしい。大事を取って休ませたのが、結果に出た」と、うなずいた。 豪快な一発が中田の代名詞だが、こだわりはホームランより打点。「球場の空気を一気に変えられるのはホームランだけど、いろんな人の努力や犠牲が詰まったのが打点。僕はそこに価値があると思う」。その言葉通り、プロ16年間で打点王を3度獲得している。 16年の単独首位の際にチームを率いていた谷繁元信元監督は、くしくも野球殿堂入りの記念セレモニーでハマスタに来場していた。森繁和氏や与田剛氏らも成し得なかった“快挙”に、立浪監督は「まだ10試合」と笑ったが、「昨年と違ったドラゴンズで戦えている。今年はやれる」と手応え。貯金は22年5月11日以来の「3」。“打点製造機”を4番に据えた立浪ドラゴンズが突っ走る。(森下 知玲) ◆中日前回首位の16年5月8~10日の主な出来事 ▼8日 WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥が、挑戦者の同級1位ダビド・カルモナに3―0の判定で完勝。両拳を痛めるピンチに陥ったが、最終回にダウンを奪い、2度目の防衛に成功した。 ▼9日 現役関取最年長の安美錦が栃ノ心を押し出した際に、左膝から落ちる“つきひざ”で黒星。左アキレス腱(けん)を断裂した。ベッキーと不倫騒動があったロックバンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル・川谷絵音が、一般女性と離婚したことを発表。 ▼10日 ソフトバンクのバンデンハークが8回4安打1失点で5勝目。15年のデビューから続く連勝を14とし、最多連勝と外国人連勝のプロ野球記録を打ち立てた。
報知新聞社