上野樹里さん・特別インタビュー「多くの人に日常でも自然を感じて心地いい暮らしを送ってもらいたくてブランドを立ち上げました」|CLASSY.
――ものづくりで大切にしているのは、どんなことですか?
「Try to Kind」をコンセプトに、TuiKauriを手に取る人、作り手、環境、地球、すべてに親切なものづくりをしていきたいと思っています。見た目の美しさだけでなく、ものづくりの過程や背景も大事にしたい。天然の素材や染料に乗せて、職人さんたちの技術も受け継いでいくことも意識しています。背景まで理解して選ぶことが心地良いファッションに繋がると思うから、1着の裏側にあるストーリーまで知って、着ていただけたらうれしいです。それと、買う服の10%だけでもTuiKauriのような服にエネルギーを注いでもらえると、関わっている人たちの循環が始まるのでありがたいです。1着手に取ることで始まる循環を少しずつ増やすこと、天然素材&染料でファッションを楽しむこと。TuiKauriを通じて、この2つを叶え続けていきたいです。
――上野さんご自身が毎日を心地よく生きるために心掛けていることはありますか?
今、地元・加古川の観光大使を務めていることもあり、意識的に兵庫県産の食材を選ぶようになりました。地元のエネルギーを感じられるし、自分の中で良いことをしている感じもあって。毎年、地元の方が完全無農薬の自然栽培で作られたお米を、一粒万倍日に収穫して送ってくださるんです。縁起物だからクランクインの日にスタッフに配ったり、お世話になった人にお裾分けしたり。自分の好きなものを周りとシェアするのが、私にとってのウェルビーイングかな、と。TuiKauriも元々は、自分が心地よくいたくてアンダーウェアを作ろうと考えていましたが、結果的に人と人がつながって、形になった。たくさんの人の手に渡っていく場所も作りたいし、この先も誰かの癒しになったらいいな、と願っています。
「あえて綿カス残し(糸を漂白せず、綿の葉や茎のカスを残したまま染料すること)で仕上げた襟付きシャツ。綿そのままの生地の表情を楽しんで欲しいです」
「ワンピとしてはもちろん、Tシャツとデニムに羽織ってもサマになるから、ここぞのお出掛けから日常まで幅広く対応。ネックレスのようにキラキラ輝く、天然の貝ボタンもこだわりポイントのひとつ。ラクして可愛くいられる1着です」 取材/坂本結香