瀧内公美がひとり芝居に初挑戦! 奥山和由30年ぶりの劇映画監督作 映画『奇麗な、悪』
映画『奇麗な、悪』が公開される。 本作は、奥山和由が30年ぶりに劇映画の監督を務める意欲作。原作は、芥川賞作家・中村文則の「火」。瀧内公美が主演を務め、ひとり芝居に初挑戦する。 『RAMPO』以来約30年ぶりに監督を務めた奥山和由のもとに集ったスタッフは、「鎌倉殿の13人」などの撮影監督・戸田義久、美術の名匠・部谷京子、『ミッドナイトスワン』などの録音・伊藤裕規、『PERFECT DAYS』などの音響効果・大塚智子ら。加えて、衣装のミハイル ギニス アオヤマ(ギリシャ)をはじめ、編集・陳詩婷(台湾)、ヘアメイク・董氷(中国)と国際色豊かなチームが集結する。 【コメント】 ▼中村文則(原作) 映画は、小説よりもどこか「前」を向いている印象がある。 瀧内さんによる、奥に芯の見える主人公像もそうだった。 この映画はこのように完成したことで、「火」の主人公を救ったのかもしれない。 あらゆる文化が平均化していく中で、このような作品が日本映画にあることが、嬉しい。 ▼瀧内公美 2022年6月28日、とっても不思議な映画の企画が届きました。 ひとりの女性が延々と喋り続けている。果たしてこれは映画として成立するのか? 突飛な企画過ぎるけど、ひとり芝居の経験がない私は挑戦してみたいと思いました。 そしてこの女性はこれだけ喋り続けているけれど、このひとが“言わないこと”、“言えないこと”ってなんだろう?を探し続けることとなりました。奥山監督をはじめ、スタッフの皆さんと大勝負に出たこの作品をどう受け取ってくださるのか 楽しみにしています。 ▼奥山和由監督 20 世紀を代表する映画監督、イングマール・ベルイマンは晩年「A SPIRITUAL MATTER」という女優の一人語りの脚本を仕上げ、映画化を熱望した。にも関わらず、あまりにも突飛なコンセプト故に出資者が見つからず実現出来なかった。自分の才能はかの巨匠の足元にも遥かに及ばないが、最後にそのような映画を作りたいと思ったベルイマンの想いは相似形のものとして痛いほど理解できる。幸運なことに自分は中村文則の魅惑的言葉と瀧内公美の演技力に恵まれ、実現出来た。さらに撮影監督の戸田義久さん、口笛奏者の加藤万里奈さん始め才能豊かなスタッフ方々が集まってくれた。本当に幸せな映画だと思う。そして我が映画人生の最後にこのような我儘を許してくれた全ての方々に心底感謝している。 映画『奇麗な、悪』は、2025年2月21日(金)より全国順次公開。
otocoto編集部