工期35%短縮…三井住友建がトンネル工事に初適用、インバート補強向け工法の中身
三井住友建設は26日、インバート補強工事向けに開発した工法「クイックreインバート」を、上信越自動車道閼伽流山トンネル(上り線)補強工事に初めて適用したと発表した。インバート施工に先行して設置する走行・追い越し車線間の土留め杭が不要となり、車線規制を伴うインバート補強工事の施工期間短縮と、交通災害リスクの低減を実現する。技術改良を重ね、現場に普及させる。 同社が土木研究所と共同開発した工法で、従来の土留め工に用いられる親杭横矢板工法に代えてU型土留めを設置する。無振動・無騒音の小規模メッセルシールド機を使用し、狭い作業箇所や車線規制などの制約条件下での施工が可能となる。 同工法を適用した閼伽流山トンネル(上り線)内では、既設舗装が路面隆起(盤膨れ)しており、インバートを追加施工する必要があった。同工法の適用(2区間で357メートル)によって、交通規制期間の大幅な短縮と交通災害リスクを低減。適用区間のうち168メートルの区間では、土留めとインバート施工に要する工期を従来工法に比べ約35%短縮した。