100年間も受け継がれる歴史的な超効率化メソッド『アイビー・リー・メソッド』って知ってる?
生産性を高めたいのなら、生産性の高い方法をマスターしている人を参考にするべきでしょう。 金融系のブログは、仕事の習慣について最近のCEOに絶えずインタビューしていますが、内容はそれほどおもしろいものではありません。いつも「瞑想とメールに返信しないことが成功の鍵だ」という話なのですが、瞑想する時間もリソースもなく、未返信のメールを開いてくれるアシスタントがいるような余裕もない一般人には、あまり役に立ちません。 本当にためになるヒントを得るには、過去にさかのぼってみるといいかもしれません。今でいう広報の生みの親であるアイビー・リーは、ある生産性向上メソッドを考え出しました。 この方法は、非常に優れていたために100年もの間使われ続け、今でも本人の名前を冠しているのです。今回はその手法をご紹介します。
100年受け継がれる「アイビー・リー・メソッド」とは?
私の夢は、自分の名前が永遠に残るようなユニークで印象に残ることを成し遂げることですが、もっと短期的な目標は、基本的な仕事を毎日こなすこと。 アイビー・リーは、その昔にこの両方をやってのけたのです。リーが生産性向上法を考え出したのは、1920年代の大企業がもっと多くの仕事をこなせるようにするためでした。 管理しやすくて優先順位のついた「やること」リストを作成し、それが完了するまでやり続ける、というものです。
アイビー・リー・メソッドの活用する3ステップ
メソッドそのものは簡単。 STEP 1 平日の終わりに毎回、翌日にやらなければならないタスクを6つ書き出します(金曜日なら、月曜日にやるべきことを書き出す。生産性には週末に休息を取ることも重要だということを忘れてはNG!)。 7つ以上は書かないようにしましょう。ここでの目標はリスクを管理しやすいものにすることであって、終わりのないリストをつくることではありません。 STEP 2 次に、優先順位をつけます。やり方は各自の好みでかまいませんが、アイゼンハワー・マトリクスなどの方法を使って最もタイミングがよく緊急性が高いタスクはどれかを考えてみましょう。 STEP 3 翌日、いよいよリストに着手します。 朝に最初のタスクからはじめ、2つ目のタスクに移る前に最後まで終わらせます。一度に1つのタスクやプロジェクトだけに集中することでディープワークを行なう力を活用しながら、終業時間まで続けましょう。 1日が終わり、未完了のタスクがあれば明日のリストに移し、6個になるまで新しいタスクを追加してください。 タスクを繰り越すことで確実に終わらせることができますが、繰り越すという選択肢があることがわかっているため過度な負担は感じません。 ただし、タスクはできるだけ細かく書くようにしましょう。「四半期末レポート」を1つの項目として書くのではなく、細分化するのです。 データの抽出と分析がレポート執筆のステップなら、それを1つのタスクにしましょう。データをプレゼンに入力する必要があるのであれば、それも1つのタスクです。 使うのは手帳やデジタルノート、あるいはカレンダーでも構いませんが、最も重要な要素は、タスクを6個という少ない数にしておくこと、優先順位をつけること、未完了の場合に放棄しないこと。 すべて終わるよう、翌日に繰り越すタスクは新しいものよりも優先しましょう。
白井樹(OCiETe)