30年前のセンバツ8強 父追って長崎日大に進んだ息子「超えたい」
第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)第4日の21日に登場する長崎日大の城島慶太郎選手(3年)は、1993年のセンバツで同校の三塁手としてプレーした慶介さん(47)を父に持つ。この年、春夏通じて初の甲子園だった長崎日大は8強に進出。ビデオで繰り返し当時の雄姿を見てきた城島選手は龍谷大平安(京都)との初戦を前に「父を超えたい」と張り切っている。 30年前の第65回大会に出場した長崎日大は2回戦で智弁学園(奈良)、3回戦で鳥取西を連破。準々決勝で大宮東(埼玉)に敗れたものの堂々の8強入りを果たした。慶介さんは3試合全てに出場し、ヒットも放った。 城島選手は当時の録画を見て育ち、小学3年生の時にソフトボールを始めた。「もっとうまくなりたい」と自宅で打撃練習をするようになり、慶介さんも仕事から帰ると毎晩のように付き合った。 「父のように活躍したい」。城島選手はそう志し、長崎日大に進学。同校が23年ぶり3回目の出場を果たした2022年の第94回大会は肩のけがもあってスタンドから応援したが、それからも練習後、帰宅してから慶介さんとティー打撃や変化球に対応するためバドミントンのシャトルを打つ練習を毎晩続けた。慶介さんは「本当によく努力する」と目を細める。 センバツでは背番号14。レギュラーには手が届かなかったが「父超え」の4強以上を目指して全力を出し切るつもりだ。【高橋広之】