米空軍、YF-16再現の特別塗装 F-16初飛行50周年
米空軍は、戦闘機F-16「ファイティング・ファルコン」が初飛行50周年を迎えたことを記念し、当時を再現した特別塗装機を公開した。1974年に初飛行した試作機YF-16のカラーリングを再現した。 【写真】初飛行50周年を記念しYF-16を再現したF-16C 50周年の特別塗装は、空軍のアクロバットチーム「F-16 Viper Demonstration Team(F-16 バイパー・デモンストレーション・チーム)」のF-16C Block 50D(91-0395)に描かれた。初飛行したYF-16と同じく、白い機体に赤と青を配した塗装を施した。 F-16は、1960年代後半にスタートした米空軍の軽量戦闘機計画で、ジェネラル・ダイナミクス(GD)が開発したYF-16、ノースロップのYF-17の2機種による競争試作をYF-16が勝ち抜き、開発された戦闘機。1993年にGDの航空機部門がロッキード(現ロッキード・マーチン)に売却され、現在は同社が開発・製造を続けている。 YF-16の初飛行は公式には1974年2月2日だが、2週間ほど前の同年1月20日に行われた地上走行試験中に機体損傷を防ぐため、計画外の初飛行が行われた。 最新型のF-16V(F-16 Block 70/72)は、最新のレーダーやコックピットなどを採用し、機体を長寿命化した発展型で、2015年10月16日に初飛行。第5世代戦闘機のF-22やF-35に搭載されているAESA(アクティブ電子走査アレイ)レーダーをベースに、ハードウェアとソフトウェアの共通性を持たせたAPG-83レーダーを搭載する。グラスコックピットの改良や、最新のモジュラーミッションコンピューターやアビオニクスを採用し、オートパイロットやオートスロットルを強化したデジタルフライトコントロールコンピューターを搭載し、自動地上衝突回避システムなどで安全性も高めている。 コックピットは高解像度ディスプレーを採用し、カラー地図や管理しやすくなった空対空兵器の状況表示、ディスプレー間で情報を切り替えて拡大表示する機能などを備えている。
Tadayuki YOSHIKAWA