フッ素加工フライパン、炊飯器...2023年に手放して後悔しなかったモノ【エディター昼田祥子】
こんにちは、エディターの昼田です。 今週あったJ-WAVEの取材。 東京に戻ってきてもうすぐ1年です。ふと我が家を見たとき、去年一年でいろんなものを手放していたことに気がつきました。今日はその話。 【きこなし画像】シンプルなのにこなれてる! 昼田祥子のコーディネート一覧
【手放したもの(1)】フッ素加工のフライパン
山形に住んでいた頃、鉄瓶を買おうと山形鋳物の工房を訪れたことがありました。試しにもう何年も愛用しているという鉄瓶で入れた白湯をいただいたところ、あまりのおいしさに感動! ふと店主が 「鉄瓶もだけど、鉄のフライパンで作る料理は絶品よ~」 確かにそうだった! 新婚時代に鉄のフライパンで料理をしていたことを思い出したんです。目玉焼きの外側がカリッカリで最高だったなぁ。子供が生まれてから家事に時間はかけられないと一度は離れてしまったけれど、少し手が離れた今ならいけるかもしれない。結果、我が家はフッ素加工のフライパンから鉄のフライパンにチェンジしました。 台所で眠っていた「釜浅商店の鉄打ち出しフライパン」は、結婚祝いにいただいたもの。業務用としても使えるほどなので頑丈。女性には少し重たいかもしれませんが、本格派にはぴったり。うちでは主に夫が愛用しています。 軽くてハンドルが持ちやすい「元気じゃない日の、フライパン」と「マグマプレート」の鉄の炒め鍋も愛用しています。 もちろん、鉄のフライパン&鍋にはデメリットもあります。 ・油ならしが必要 ・使いはじめは焦げ付きやすい ・重たい その代わり熱伝導率がいいので短時間で調理ができ、洗剤を使わなくていいから手が荒れることもありません。そしてなによりハンバーグに餃子、私の唯一作れる得意料理を美味しく仕上げてくれるじゃないですか。 服もモノも完璧なアイテムはないと思うんですね。フッ素加工であれ鉄であれ、どちらにもデメリットはあります。何を大事にして、そのかわりに何を手放せるのか。メリットとデメリットを考えてよくわからなくなった時は、私はいつもこの質問を自分にします。 「私が絶対譲れないものを一つに絞るなら何?」 軽さ? 毎回の手入れのしやすさ? 値段? 耐久性? 私の場合は、「おいしさ」でした。そして、それ以外のものは手放してもいいと一旦覚悟を決めるわけです。 たかがフライパンの話なんですよ。だけど服もモノも人生も、常につきまとうのは「選択」です。私は何を大事にして、何を捨てるのか。何もかもを両立させることはできないから、自分が一番手にしたいものを真剣に考えなきゃいけない。 そんなとき思い浮かぶのはイチロー選手のこと。彼がバッターボックスに立つ意識は、日本でプレーしていたときも大リーグにいたときも変わらないんじゃないかと思います。この打席はテキトーにやって、大リーグだから真剣にやろうとか、そんなことはないはず。いつだって目の前のボールを丁寧に選択し続けてきた。 「選択」に大きいも、小さいもないのだと思っています。 私にとっては服も、フライパンも同じ。移住をするかどうかも、今日ショーケースからどのケーキを選ぶかも、まったく同じ意識、同じ真剣さ、なのです。 1000枚を手放した今も、迷うことはたくさんあります。だから、いつも自分に問いかけ、自分が欲しいものを明確にしていくことが大事なのだと思っています。