トッテナムは昨季と比べ「-10p」…プレミアリーグ強豪のレベルが低下?原因を記者が分析
プレミアリーグの強豪チームの多くが、昨季と比べて「レベルが低下している」ようだ。有力メディア『The Athletic』が伝えている。 【順位表:プレミアリーグ】 ここまで第11節を消化したプレミアリーグ。アルネ・スロット新監督を迎えたリヴァプールが勝ち点28で首位を快走する中、ジョゼップ・グアルディオラ監督初の公式戦4連敗を喫したマンチェスター・シティが同23で2位に続き、好調チェルシーが同19で3位に浮上、優勝候補の一角とされたアーセナルは同19で4位となっている。 そんな中、『The Athletic』がここまでのプレミアリーグを総括。「異常に感じられるのは、昨シーズンの有力候補の多くが対照的な運命を辿っているということ。昨季のトップ10チームのうち6チームは現在、昨季の同時期と比べて勝ち点が下がっている」と指摘し、昨季と同時期のポイント数を上回っているのはリヴァプール、ブライトン、チェルシーの3チームのみで、ブレントフォードは同数であると指摘した。そのうえで、注目の上位勢を個別に分析している。
優勝候補が軒並みポイント数減少
優勝候補の筆頭とされた王者マンチェスター・Cは、昨季と比べて「-4」という状況。サム・リー記者は「シティの懸念事項はあまり目立つことがないが、今回の問題は明白。第一に負傷者の続出、第二にカウンターに対する脆弱性(これは負傷者続出と少なからず関連している)」と分析した。ロドリら離脱者の続出の影響を指摘しつつ、「ペップは欠場者が復帰すれば最高の状態になると信じており、それも想像はできる。だが、最近の苦戦の一因は、監督の下でプレーしてきた選手たちがトップレベルでプレーできていないことだ」とし、主力選手たちのプレーレベルが全体的に下がっていると綴っている。 一方でもう1つの優勝候補とされたアーセナルは、昨季と比べて「-5」。アルト・デ・ロシェ記者は「最初の11試合でレッドカード3枚、主力の負傷、昨季上位7チームのうち6チームとアウェイで戦ったという事実が伴う」とし、「首位との9ポイント差を埋めるためにもっとコントロールできた要素はたくさんある。リードした状況から8ポイントを落としており、アルテタが『あらゆる行動において一貫性を保ち、緊迫感や創造性、集中力を持ってプレーすることが重要。特に失点の仕方は満足できない』と語ったが、それが繰り返されている」と分析した。 そして、昨季から最も勝ち点を落としているのがトッテナム。同時期と比べて「-10」となっており、現在勝ち点16で10位に低迷している。ジェームズ・モー記者は「開幕3カ月で基本的なスタッツは概ね有望だ(シュート数、ゴール期待値、得点数は上昇し、失点数、失点期待値は減少)。だが、主力が一貫してハイレベルでプレーできていない。アンジェ・ポステコグルー監督のスタイルは、選手たちに心身ともに大きな負担を強いる。今季はヨーロッパでの大会も重くのしかかっており、比較的経験の浅いこのチームは難しい状況から必要なアイデアや走力が不足している」と綴っている。 その他、アストン・ヴィラ(-4)、ニューカッスル(-2)、マンチェスター・ユナイテッド(-2)が昨季と比べて勝ち点を落としている模様。『The Athletic』は「シーズンの軌道は通常、この時期に決まっていく。つまり一部のクラブは、カレンダー年で言う最後のインターナショナルウィークを思い悩むことになる」と綴った。