少子化・高額な用具…止まらぬ競技人口減、本場スキークラブの模索「門戸広げないと続かない」
レンタル制度の導入模索も
そうした状況を少しでも打開しようと野沢温泉スキークラブは、競技用スキーのレンタル制度導入を模索する。 昨年に創立100周年を迎えた同クラブ。昨夏にスキー人材の育成や用具の充実などに使う資金調達を目的としたクラウドファンディングを実施したところ、目標額を大幅に上回る1千万円余が集まった。一部をレンタル制度に充てる計画で、同クラブの市川昭理事(53)は「少しでも家庭の負担を減らせるようにしたい」と話す。 距離スキーで過去3度の五輪に出場し、県スキー連盟の中学生強化主任を務める成瀬野生氏(白馬村スキークラブ)は、五輪出場など「夢を持って上を目指す選手が少ない」と指摘。まずは中学卒業後も競技を続けるよう育成に力を注ぐ。「地味に競技を続け、最後まで努力した選手に結果がついてくるということを伝えていかないといけない」と強調した。