オメガの名作“スピードマスター ムーンウォッチ”の白文字盤モデルがついに発売スタート

不動の地位と人気を確立するオメガのクロノグラフ“スピードマスター ムーンウォッチ”コレクションから新作が登場した。2023年11月にニューヨークで開催された“プラネット オメガ エキシビション”で、アンバサダーのダニエル・クレイグが着けていたことで注目の的となり、以来ムーンウォッチファンに熱望され続けてきた白文字盤モデルがついに正式リリース。3月7日（木）より発売が開始された。 【待望の新作“スピードマスター ムーンウォッチ ホワイトダイアル”の画像をもっと見る】

スピードマスター ムーンウォッチ ホワイトダイアル

■SS（42mm径）。50m防水。手巻き（Cal.3861）。125万4000円

初代スピードマスターが誕生した1957年当時、デザイナーたちの大きな目標のひとつは、 優れた視認性を備えた見やすい表示にすることだった。ブラック文字盤にホワイトの針とインデックスというデザインになったのは、このような背景があったのだ。今回の新作では、意図的に当時のモデルと配色を逆にしたことで、同じ効果がもたらされている。ただし、配色を逆にして新しいアプライドインデックスを配しただけではなく、“Speedmaster”の文字を赤にして際立たせ、文字盤全体を艶のあるラッカーで仕上げている。ムーンウォッチのステップダイアルにラッカー仕上げが採用されたのは初めてのことなのだ。

宇宙服やNASAの極秘プロジェクトが今作の大きなインスピレーション源だ

文字盤に白を採用した特別な理由、この新しいルックスの大きなインスピレーション源となったのは、宇宙飛行士の宇宙服、特に宇宙遊泳などの船外活動（EVA）の際に着用されるホワイトとブラックの宇宙服だ。スピードマスター ムーンウォッチは、1965年以来、NASAの宇宙飛行士によって公式に着用されており、さらに月面で着用された最初の腕時計としても名高い。そして1970年のアポロ13号以来、船長の宇宙服にはコマンダーの階級を示す赤いラインが描かれているのだ。このように今回のモデルと宇宙探査にはれっきとしたつながりがあり、このデザインの必然性を物語っている。 白を採用した特別な理由がもうひとつある。宇宙で使う完璧な時計を設計するNASAの極秘プロジェクトの一環として、オメガは1969年に“アラスカI”のプロトタイプを製作した。数ヶ月にわたる実験の結果、熱反射率が他の色に 比べて特に優れているという理由から、アラスカIに白文字盤が採用された経緯がある。今作の赤い文字は、このアラスカIの赤い保護ケースにちなんだものでもあるのだ。 また、ブラック アルマイト処理をしたアルミニウム製ベゼルには、ムーンウォッチ ファンにはお馴染みの“ドット オーバー 90”のタキメータースケールが施されている。ムーヴメントには、コーアクシャル マスター クロノメーター キャリバー3861を搭載。このキャリバーは、月面着陸の宇宙飛行士たちが信頼していた伝説のキャリバー321の最新バージョンだ。