結婚6年目も“性交渉”なし「私は普通じゃないのかな?って」 夫婦生活に必要不可欠? 恋愛感情によらない“友情結婚”とは
■“友情結婚”とは?「恋愛感情がないほうがうまくいく」
性行為ができない、ではなく「したくない」人もいる。彼らに向けた新たな結婚の形が“友情結婚”だ。友情結婚専門の相談所「カラーズ」の中村光沙(なかむら・ありさ)氏は、「性行為がない、もしくはしたくない男女が結婚する形だ」と説明。 はじめから“性行為なし”が前提で、恋愛感情も結婚相手にほとんどないという。「『ドライな結婚だ』と言う人も多いが、家庭を築きたい人となれば信頼関係も尊敬もある。私は逆に恋愛感情がないほうがうまくいくと思っている」。 カラーズでは、「性行為をできない・したくない、セクシュアルマイノリティ(性的少数者)」を対象にしている。「異性に性愛感情を持つ可能性がある人は、そもそも入会できない。可能性がある人が入会すれば、一般の結婚相談所と変わらなくなるからだ。女性で多いのが『アセクシュアル』で、当たり前に性交渉するものだと思い、頑張って男性と恋愛しようとするが、性的な部分が見えてくると相手を嫌いになってしまう。『友情結婚の選択肢があってよかった』となる相談者は多い」。
友情結婚の希望者も、性行為をしたくない点は共通していながら、理由はそれぞれだ。「パートナーや家族、子どもが欲しい」「人生を共に過ごす人が欲しい」「親のプレッシャーや安心のため」「世間体やキャリアのため」「一人でいることが虚しく寂しくなってきたため」などがある。 友情結婚の決め手はどこにあるのか。中村氏は「共通しているのは『一緒にいて楽』。その他は人それぞれだが、子どもが欲しい人の場合、いい親になれるか、子どもを幸せに育てられるかといった目線で相手を探す。わざわざ婚活する人は、子どもが欲しいことが圧倒的に多い。男性だと全体の9割程度にのぼる」とする。 持論である「恋愛感情がない方がうまくいく」の詳細も語った。「恋愛中は相手を冷静に見られない。心理学では『恋愛感情は3年でなくなる』と言われていて、離婚する夫婦も3年以内が一番多い。恋愛感情がなくなり、“人としてどうか”“一緒に家族を築けるか”を冷静に判断した時、価値観の違いが見えてくる。友情結婚の場合は、夫婦での家族愛や、親友のような友情関係など、愛情は人それぞれ。恋愛感情がなくても家庭を築いている」。