新年を彩る門松作り、高校生がセンスを光らせ 稲を編んだり松を飾り付けたり…伝統文化を学ぶ
伝承技術の理解を深める
下伊那農業高校(長野県飯田市)アグリサービス科2年の生徒20人が23日、同校で「ミニ門松」を作った。地域に残る伝統文化や風習、農業に関わる伝承技術の理解を深めるため、同校が昨年度から実施している授業。生徒たちは新年を彩るため、稲を編んだり、松を飾り付けたりして、思い思いの門松を作り上げた。 【写真】高校生のセンスが光るミニ門松
正月飾りをする家庭も少なくなり…
かつて身近にあった稲わらを扱う頻度が減り、正月飾りをする家庭も少なくなっていることから授業に取り入れたという。この日は、地元で門松作りの講師を務める長野県阿南町の農業熊谷正文さん(65)を招いて体験した。
高校生のセンスで飾り付け
編み込んだわらを直径18センチ、高さ20センチほどのアルミ缶の周囲にひもで縛り付けて装飾。高さの異なる3本の竹筒を缶の内部に砂で固定して立てた。その後、竹の周囲に松やナンテン、梅の枝を生徒の「センス」で飾り付けた。
「やってみると楽しい」
馬場日陽(ひなた)さん(17)は「最初はわらを扱うのが難しかったがやってみると楽しい。来年はわら細工にも挑戦したい」。熊谷さんは「子どもたちの個性がそれぞれ出て、見るのが楽しい」と笑顔だった。